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C・ヘイデンは色々な人とDUOを続けています。全てが良いわけではありませんが好きなシリーズです。
新しいアルバムは、イタリアのギタリスト、アントニオ・フォルチオーネとのデュオです。
P・メセニーとのデュオ“ミズリーの空高く”をいつも引き合いに出し、何とかの空高いと書いていますが、このイタリアの空はどうでしょう。(といっても録音はカルフォルニアです。)
1曲目、フォルチオーネの曲が生ギターの音で始まるとビックリします。素晴らしい落ち着きのある生ギターの凄さはミズリー以上に感じます。ただヘイデンの弾き方圧は少し弱まった感じです。
2曲目もフォルチオーネの小品。ジャズギターと言うのでなく、クラシック、スパニシュ、ブラジリアンなどアコーテックなギター奏者のようです。
3曲目はヘイデンのリヴェレーション・オーケストラで演奏される美曲、フォルチオーネのテーマ演奏はスパニシュの雰囲気が満点で再演としては極上に感じます。その後のヘイデンのソロはちょっと重い感じですが、この曲に対する思いいれかも知れません。
4曲目はフォルチオーネの曲、“雪”、ゆったりと雪が全てを音もなく覆っていくような曲、気が付けばギターの一つが残る感じで派手でないテクを感じます。
5曲目“Silence”もヘイデンの得意な曲でよりゆったりと、より静かに、気が付けばこのアルバムは空を飛ばない、ゆっくりと地の底に下りていく感じ。
6曲目はFred Herschの大変美しい曲、クラシカルガットギターがメロディを弾くと、なんと素晴らしい選曲なんだろうと思います。ヘイデンのベースソロはひところの神がかったメロディでは内のですが、シンプルでよい演奏です。
7曲目はフォルチオーネの曲“Nocturn”ヘイデンのお株を奪う美しい曲、ヘイデンの曲みたいに感じます。
8曲目はこちらはヘイデンの美しい曲、“For Turiya”ここでは柔らかいギター音のメロディが抑えた心の弾けば、ヘイデンが本領を発揮して、強くその心を表していきます。ギターに戻るとその強い心に哀愁が加わって、深くその心が残ってアルバムが終わります。地に心を残して深く思うのは、もちろんフォルチオーネの素晴らしさが大きいのですが、やはりヘイデンだからでしょう。
Heartplay / CHARLIE HADEN & ANTONIO FORCIONE
Chaelie Haden bass
Antonio Forcione guitar
1 Anna
2 If...
3 La Passionaria
4 Snow
5 Silence
6 Child's Song
7 Nocturne
8 For Turiya