JAZZ最中

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モードな日々 Sunrise / Masabumi Kikuchi

2012-04-06 22:56:35 | 聞いてますCDおすすめ


菊池雅章のアルバムがECMから出ることになって、これは買うだろうなとおもいながら、やはり買いました。
というのは菊池雅章さんのアルバムはまるで持っていないし、ほとんど聴いていないのです。
中古屋さんで一枚、ECMから出るのをしってソロ・アルバムを買ったばかり、そちらは後回しになりました。

1曲目、“Ballad I”が流れ出すと、こんなに聞きやすかったのかと驚きました。しばらく聴いていると、あの
うなり声がきこえて、やっぱり菊池雅章だけれど、(このうなりが嫌いだった)多分うまく処理したのでしょう。
和音はうつくしく響き、深と水を湛えた湖畔にたたずむようです。
2曲目はちょっと形而上的ではあるけれど、一日の時間がその一日をあらわすような、曲名をみるとBalladという題が
3曲、Dayなど時間軸と含んだものが3曲、多分テーマだけある即興の連なりなのでしょう。
それにしても耳に柔らかい、雅章を聴いてこなかった身には比較もできませんし、どう書いて良いかわかりませんが、
トリオの即興が主体でそれもフリーインプロといって良い演奏なのになぜと考えてしまいます。
4曲目聴いていると、知っているフレーズ、“So What Bariations”ですから、So Whatの一節、がチラッとチラッと、
テンポもハーモニーも分解されているのでしょうが、モードだけが残っているの?
そう思って聞き続けると、どの曲もその方法論だけは残って違和感の生じない演奏になっているのです。

四月が始まって日々日常をつづり生活に戻りつつあります。この演奏をが日常性とはいえませんが、でも決して
毎日流れていても違和感がない、これくらいの集中緊張が日々の感性にあってもと思うくらい。
でもそこまでは、やはり行かない、日々の生活のとぎすましたところの部分という感じです。

Sunrise / Masabumi Kikuchi

Masabumi Kikuchi (p)
Thomas Morgan (b)
Paul Motian (ds)
Recorded at Avatar Studios, NYC, September 14-15, 2009.

1. Ballad I
2. New Day
3. Short Stuff
4. So What Variations
5. Ballad II
6. Sunrise
7. Sticks and Cymbals
8. End of Day
9. Uptempo
10. Last Ballad
コメント (2)
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