
菊池雅章をほとんど聴いていないけれど、ECMからアルバムが出ることを知って、にわかに聴きたくなってECMよりか前にかったけれど、ちゃんと聴くのは後になりました。
ECMのものが、予想よりずっと聞きやすかったけれど、こちらは別のいみで馴染みです。
1曲目はカーラ・ブレイの曲、これが低く、大きく広がってとても良い。うなりもECM以上に処理しているのかほとんど気になりません。
2曲目はオーネット・コールマンの曲、訥々と弾くピアノは曲そのものの本質を納得した上で菊池が弾いているという感じです。
アルバムの重さというものを感じます。でキチンとはかってみましたら、CDだけで16.21g、ジャケとケースを入れると107.32gありました、っていうことではありません。
4曲目がエリントンの“Mood Indigo”、昔エリントンを聴いた時を思い出します。モンクの方を先にきいていたので、モンクに似ていると思ったものです。
5曲目がモンクのパノニカ、このような選曲が並ぶと、これが菊池雅章のピアのの流れなのでしょう。
一つ一つの巨匠の曲の重さ、7曲目はミンガスです、があって、それが十分伝わりながら、そこに菊池雅章の重さも別にあって、きちんと均衡がとれているのです。
ピアノ弾きが、自分の源流にさかのぼるような、その本質を残したいと思ったのでしょうか。
ですからここには、難しい菊池雅章(それを聴いてはいないのだけれど)などなくて、JAZZという流れが伝わる、JAZZらしいアルバムなのでした。
アルバムの重さっていうのは、実際のはかりのことでも(あたりまえ)、聴いた感じの重苦しさでもなく、その曲と演奏の存在感というこのなのです。
ATTACHED / MASABUMI KIKUCHI
MASABUMI KIKUCHI piano solo
1. Sad Song
2. Peace
3. AiYB
4. Mood Indigo
5. Pannonica
6. Intermission Music
7. Re-incarnation Of A Love Bird
8. Yeser-blue
9. A Short Piece