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映画 もう一つの南北戦争「シビル・ガン(‘99)RIDE WITH THE DEVIL」

2006-04-03 13:37:15 | Weblog
 オープニングで次のようなテロップが流れる。“南部ミズーリ州の西の州境での南北戦争は、軍隊同士の戦いではなかった。その他の開拓民は南部ゲリラとなり、北軍と北軍派の略奪者を相手に戦った。それは隣人同士の壮絶なゲリラ戦で南北どっちの側につくのも危険だったが、より危険なのはその中間で板ばさみになることだった”

 ブラック・ジョン(ジム・カヴィーゼル)の父親が北軍派の南部人に殺され、幼馴染のドイツ系アメリカ人ジェイク・ロデル(トビー・マグワイア)ともどもゲリラに参加する。その中で傷つきもがき成長する若者の姿を、美しい大自然をバックに描き余韻の残る作品となっている。
                
                左から ジェフリー・ライト トビー・マグワイア ジュエル・キルヒャー
 
 南北戦争といえば、英語の授業で、リンカーンのゲティスバーグ演説を暗記させられた記憶、クラーク・ゲーブル、ビビアン・リーの「風と共に去りぬ(‘39)」やケヴィン・コスナーの「ダンス・ウイズ・ウルブス(‘90)」などを思い浮かべるが、この映画のような視点は珍しいのではないだろうか。
 
 監督は先だって「ブロークバック・マウンテン」でアカデミー監督賞を受賞したアン・リー。アン・リーは大自然の風景にことのほか思い入れがあるように思えてならない。’95年の「いつか晴れた日に」でも、自然の取り入れ方がよかったが、この映画もオープニングの馬で駆けてくるシーンは、そっくり同じアングルだったように思う。
 それに鮮やかな緑の葉っぱの大写しに、光と影が揺れ何かを暗示しているのだろうか。光は愛、青春、希望、友情、平穏。影は憎悪、裏切り、暴力、不安。アン・リーは、「ああ、単なる息抜きさ!」というかもしれないが。

 さて、キャストは見知らぬ若手俳優が出ていた。トビー・マグワイア1975年6月カリフォルニア州サンタモニカ生れ。
スキート・ウールリッチ1969年1月ノースキャロライナ州コンコルド生れ。
                スキート・ウールリッチ
ジム・カーヴィーゼル1968年9月ワシントン州マウント・ヴァーノン生れ。
                ジム・カーヴィーゼル
ジョナサン・リス=マイヤーズ1977年7月アイルランドダブリン生れ。ジェフリー・ライト1965年12月ワシントンD.C生まれ。
                 ジョナサン・リス=マイヤーズ
ジュエル・キルヒャー1974年5月ユタ州ペイソン生れ。歌手で映画の挿入歌も多い。映画初出演。アラスカ生れユタ育ちという一説もある。
                 ジュエル・キルヒャー
この俳優たちを見ていると、なかなか個性があって将来に期待が持てそうだ。
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