飯 高 寺 講 堂
ゴールデンウィーク真っ只中、遠出は渋滞で時間がかかりすぎるというわけで、例年は家で大リーグをテレビで観たり、近所の遊歩道でウォーキングをしたりしていたが、今年は天候に恵まれ地元のお寺に行く気になった。
このお寺は、文化庁の国指定文化財等データベースで見つけていて、いつの日か訪ねてみたいと思っていたところだ。
木々に覆われた総門
木立の影を講堂まで歩く
千葉県匝嵯市飯高(そうさしいいだか)にある飯高寺は、観光寺とは一線を画していて、広い森に囲まれ入口にあたるひっそりとした総門をくぐると、講堂(本堂)までは林立する大木が作る暗い影の中を歩いていく。
このお寺は、別名飯高壇林(いいだかだんりん)と言い僧侶の学問所だった。先週は、中禅寺や水澤寺という観光寺を巡ってきたせいか、ここの素朴でひっそりとした静寂に心が休まる思いを味わった。もちろん参拝者も何人か見かけた。講堂も素朴そのもので木のぬくもりが伝わるようだった。
文化庁の解説文を引用すると“天正8年(1580年)に開創された日蓮宗の壇林で、慶安年間(1648年~1652年)に現在の伽藍が整えられた。講堂は壇林の中心建物であり、規模が大きく、禅宗の客殿型(客殿とは、貴族の家や寺院などで客を接待するために造られた建物または広間)本堂と似たような平面構成になる。
鐘楼は方一間、鼓楼(ころう、寺院で、時を告げる太鼓をつるした建物、古くは鐘楼と相対して建てられた)は袴腰付で講堂の前方左右に建つ。総門はかなり離れて建つ簡素な高麗門である。近世において僧侶の学校であった壇林のうち、日蓮宗では最も古くまた格式が高く、規模も大きく、旧態をよく残した遺構として貴重であり、文化史上の価値も高い”とある。
鼓 楼
鐘 楼
ボ タ ン 園
国指定文化財は、講堂、鐘楼、鼓楼、総門で、境内を史跡として県が指定している。講堂の裏に小さなボタン園もあった。
いずれにしてもこのお寺を訪れて、「来てよかった」と思うはずだ。お寺を出て九十九里浜方面に車を走らせたが、案の定渋滞につかまった。こうなれば家に帰るしかない。地元を巡るとこういう時の変わり身の早いのがいい。
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