ウィルパットゥ国立公園のサファリ・ツアーの日。実はここでのスケジュール変更で夜11時前のホテル到着となってしまった。
前夜の夕食時にMrスランガから私の体調を案じて早朝出発を正午ぐらいの出発を提案してきた。連日の車での移動で疲れていたのと体調がやや不良ということもあってその案を呑んだ。
私の体調不良というのは、お腹がなんとなく重い感じがあって食欲もあまりない。あの下痢症状を引きずっているようだった。かと言ってトイレに駆け込むこともない。正露丸効果なのかもしれない。
サファリ・パーク入り口の食堂で昼食を摂った。注文してから1時間以上待たされた。日本なら客は逃げてしまうだろう。料理を運んできた人は、無言でテーブルに置くだけ。これがスリランカ流。
何もスリランカ流が悪いと言っているのではない。日本のように客を必要以上に持ち上げるような態度もいいのかどうか疑問だ。食べる人と作る人という関係だけがあって上下の差は無いはず。スリランカ流と日本流の中間あたりが中庸に思える。
さて、腹具合を心配しながらジープの荷台によじ登った。午後3時を過ぎていた。ゲートに入る手前に大きな建物があってそこでMrスランガが話し込んでいるのが見える。
やがて一人の男と一緒にジープに乗った。その男はガイドということらしい。後で聞くと、英語を理解しない人たちだからガイドをしても意味がないと言っても、暇だから行くと言ったらしい。
要するにチップ目当ては明らかだ。その男は、孔雀や鷲を見つけて指を指すだけだった。それだけならMrスランガやMrランガでも出来るようだった。
ゲートをくぐりジャングルの奥深くに分け入った。対向する帰りのジープには、スリランカ人かインド人かあるいはアラブ人か、私にはみんな一緒に見える人々を満載した車から情報を取りながら進む。象を見たという話もあった。
私たちは、孔雀や鷲や猿、鹿、池の近くにいる鳥たちを見て、ゲートから2時間経過してることあって引き返すことにした。途中、ある観測点に立ち寄ると数台のジープが停まっていて豹がいるという。
なるほど、逆光に手をかざしてみれば豹が寝そべって素知らぬ顔をしていた。ワイルドな原野で猛獣を見るのも悪くはないかもしれないが、あんな遠くの猛獣じゃあ迫力不足は否めない。
動物園で十分だと思われてきた。サファリというネーミングで客寄せしているように感じたのは私一人だろうか。帰路に遠くでワニが大口を開けてあくびをしているのが見えた。年中心地よい気温ではあくびも出るわな。そう言っているみたいだった。
サファリを終えてホテルに向かったのは、午後7時になっていた。Mrスランガは、2時間ぐらいでダンブッラのホテルに着くといっていたが、なんのなんのその倍かかって午後11時前になった。
私は途中で腹が立ってきた。午後9時ごろになってようやく到着予定時間が大幅に遅れることを私たちに話した。そんな時間に着いても食事にありつけないのは確かだ。ルームサービスを頼むとも言わないから、こちらから指示する始末。
わたしのMrスランガに対する信頼は崩れ落ちた。ただ、遅れたお陰だったのかルームサービスのサンドイッチは美味しかった。しかも、サービス料なしの交渉をMrスランガがしていたのも罪滅ぼしの気持ちがあったのかもしれない。それでも信頼回復には至らない。(つづく)
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