デパートは売上低迷(10月が対前年▲6.9%)となっている。損益分岐点はよく分からないが、売上高の変動の5倍くらいが営業利益の変動と仮定すると20%売り上げ減少で利益がなくなる計算になる。固定費率が高い装置型産業ではないか。しかもポイント制を競い上限10%値引きで粗利の低下となっているまた、大口の顧客も節約志向となる 外商も売れないと聞く。<o:p></o:p>
街と農業のアナロジーで考えてみよう。<o:p></o:p>
①露地もの:路面店(銀座通りのお店など)<o:p></o:p>
②温室もの:箱の商業(デパート、SC(ショッピングセンター)、GMS(量販店))、アトリウムなど<o:p></o:p>
③畦もの:路地(ろーじ:京都)、小路、裏通り、地元商店街 等<o:p></o:p>
最近、②の温室でも郊外型大箱(超大型SC:阪急西宮ガーデンズみたいなもの)の開発が多い。<o:p></o:p>
畦ものは元気、京都・大阪の路地、裏通りのお店、福島、錦商店街は遠いけれど、探検できて、安くて美味しくて人気である。今回、デパートについては、都心の箱物はどうか、差異は何か、マグネットはと考えると考えがまとまらない。20年前なら、「コンセプト」だの「MD」だの言えたが。今、デパートで自分自身欲しい物がないし、大手しか扱ってくれないし。(紳士靴でRockport のDress Port 位扱って欲しいものだ)<o:p></o:p>
街と一体化する回遊戦略(要は集積とネットワーク)が基本では。集客といつも賑わう方策は昔とりまとめた。(拙著 ウォーターフロントの計画とデザイン:1992年 新建築別冊を御覧下さい)梅田で回遊は、今度美術館も出来るという「大阪クロス」の中ノ島が有力であるが、福島も有望だ。回遊誘発の地下街リニューアルや地上のプロムナード整備が望まれる。一日ゆったり歩き回るのがエコで手軽だ。(京都都心を見てみよ)デパートの集客力は年数千万人であり、エリアの集積効果は1億人ともなろう。その上、郵便局の再開発でオリエンタルランドが出店するという。(伊東屋も来てくれないかな)<o:p></o:p>
エリアの運営はECみたいなもので連合と競争が必要だ。(舞浜のディズニーランドとシー、エクスピアリを考えればよい)となるとエリア間競争 難波、天王寺への影響が懸念される。他のエリアも活性化を考えないと単なる一人勝ちで「格差」ができる<o:p></o:p>
消費がマイナスサムであるとしたらエリア運営と周辺回遊が都市を楽しむ決め手となろう。<o:p></o:p>