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「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和二年(2020)3月29日(日曜日)
通巻6423号
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イスラエル、政局の迷走一年。ついに大連立が成立
世界大恐慌を目の前に内ゲバをやっている時ではない
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ネタニヤフ首相、またも政権担当を継続することになった。一年に三回もやり直し総選挙をやっても決着が付かなかったクネセト(イスラエル国会)は、3月27日、野党「青と白」のガンツ元参謀総長が、連立に合意した。
労働党(7階席)も急遽、連立に加わるとした。
ガンツは頑固に「ネタニヤフ首相が辞任しない限り、連立には応じない」と発言してきたが、国際環境の激変を前にして、そんなことを繰り返している場合ではなくなった。
米国は二兆ドルの財政出動、あのドイツさえ、昨日までの緊縮財政を反古にした。英国ではジョンソン首相の感染が確認され、世界の死者は二万五千を越えた。イタリアはコロナの死者が9000名を越えた。
「これは戦争状態である」とトランプは宣言し、ウィルス撲滅を目指して中国とも協力するとした。
イスラエルでも三千名を越える感染者、12名の死者がでている(3月27日速報)。安全なのは新開地、奥地の入植地くらいであり、近隣のイランは大汚染、病原菌の侵入を食い止めなければならない。
モサッドは「イランとのウィルス戦争に突入している」と警告した。
このため、依然として強固に連立に反対する議員らは「青と白」の分裂を招いても仕方がないとし、大連立政権の基盤は磐石とはいえないが、なにはともあれ政局の混迷が正常化する。
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