フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

12月1日(金) 晴れ

2006-12-02 08:31:41 | Weblog
  4限の大学院の授業を終えて教室のカーテンを開けると(授業中は日射しが眩しかいので閉めているのだ)、まだ4時半だというのに、空はもう夕方の空になっていた。今日から12月。一年中で日の暮れるのが一番早い季節だ。

  大空のあくなく晴れし師走かな  万太郎

  5限は空き時間。ミルクホールでカレーパンとアップルティーを買って、研究室で雑用。
  6限の「現代人の精神構造」は哲学の御子柴先生の担当の回。倫理が高唱される時代における倫理の空洞化というお話。拝聴しながら新鮮だったのは、ホワイトボードに書かれる文章が縦書きであったこと。小中学校のときの黒板を思い出す。大学では、いや、大学に限らずどこでも、いまは横書きが主流である。パソコンを使って文章を書くときはもちろん、ノートに何かをメモするときも、葉書をしたためるときも、あれこれの書類も、みんな横書きである。あまりに横書きに慣れてしまっているものだから、たまに縦書きで書こうとすると、文字が縦にまっすぐ並んでくれなくて弱ることがある。その点、御子柴先生の縦書きは見事にピシッと決まっている。でも、それをノートに写すときは横書きに変換するわけですけどね。板書に関して、もう一つ感心したのは、上下二枚のホワイトボードにびっしり板書をされて、しかし、それを消すことなく、二枚分の板書でピッタリ授業を終えられたこと。教員ロビーに帰る道すがら、「あれは偶然ですか。計算ですか」と質問してみた。「はい、そのつもりで板書しました」とのこと。感服した。