フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

2月2日(月) 晴れ

2009-02-03 03:38:13 | Weblog
  8時、起床。卵焼き、トースト、紅茶の朝食。昨日購入した低温熟成食パン、けっこういける。普段はトーストは一枚なのだが、二枚食べてしまった。
  午前中、出版社から原稿の進捗状況の問い合わせのメールが届く。「春」には出版したいとのこと。「春」というのは、日本人の平均的な季節感では、4月のことを指すのではなかろうか。ま、まずい。私のスケジュールでは3月末を原稿の締め切りとして設定してあるのである。3月末に原稿を出したのでは、出版はどんなに早くても5月であろう。5月は「初夏」である。少なくとも季語としてはそうである。ただ、4月を「春」の中心と考えるなら、その前後(3月と5月)を「春」(早春と晩春)と呼ぶことは不自然ではない。5月は「春」ということで話をつけたいと思う。
  昼食は卵焼き、じゃこ天、高菜と油揚げの炒め、若布の味噌汁、ごはん。今日は散歩には出ずに、書斎でずっと卒論を読んでいた。卒論演習は11月の下旬で終了したので、その後、締め切りまで2週間でどのくらい進捗があったのか、読んでみるまではわからなかったが、全体の印象としては、ラストパートで追い上げた学生が多い。火事場のなんとかというやつである。やればできるではないか。惜しむらくはラストスパートの時点がもう少し早かったらよかったのだが・・・。一方、話があちこち飛びすぎて空中分解してしまったものや、予定していたコースを外れてタイトルと内容がかけ離れてしまったものもある。そういう人生もある(違うか)。
  夜、NHKスペシャル『アメリカ発 世界自動車危機』を観る。住宅ローンの証券化と同じ論理で自動車ローンの証券化が行われていたため金融危機はたちまちアメリカの自動車産業を危機的な状況に追い込んだ、という話。思えば二十世紀は自動車産業の隆盛の時代であった。モータリゼーションが産業社会を牽引していたといっても過言ではない。庶民にとって豊な暮らしとは自家用車のある暮らしのことであった。多くの人々がそれを夢に見て、そしてその夢を叶えていった。番組の中でローンが返済できなくなった自動車をローン回収業者がもっていく場面があったが、それはまるで時計の針が逆回りを始めたような映像であった。