フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

2月20日(金) 雨のち晴れ

2009-02-21 02:43:56 | Weblog
  9時、起床。ソーセージ、トースト、紅茶の朝食。先日、ドイツ-日本研究所(DIJ)の研究員の方からライフスコースの面接調査の方法について問い合わせのお手紙をいただいたので、今日、メールでご返事を書こうとして、どうも文章で書いていると長くなって(時間がかかって)しまいそうなので、面識のない方ではあったが、研究所に電話をして、直接お話をさせていただいた。手紙やメールのやり取りよりも電話での対話の方が能率的なこともある(ただし、これは私が返事をする側だから通用するやり方であって、最初に質問をする側はやはり手紙やメールによるべきだろう)。
  昼食は卵焼き、モツ煮込み、ほうれん草の胡麻和え、ごはん。夕方、雨が上がったので散歩に出る。けっこう日が長くなってきていることを実感する。「テラス・ドルチェ」で1時間ほど読書。

         

         

  今夜は日本アカデミー賞(第33回)の発表があった。主要5賞は以下の通り。

  最優秀作品賞   『おくりびと』(滝田洋二郎監督)
  最優秀主演男優賞 本木雅弘(おくりびと)
  最優秀主演女優賞 木村多江(ぐるりのこと)
  最優秀助演男優賞 山崎努(おくりびと)
  最優秀助演女優賞 余貴美子(おくりびと)

  う~む。『おくりびと』の作品賞は、本家のアカデミー賞の外国映画賞にノミネートされていることでもあり、援護射撃の意味からも妥当と思うが、他の4賞のうちの3賞も占めてしまうのはどうだろう。もう少し分散させた方がいいんじゃなかろうか。ちゃんと審査してないんじゃないかという疑念をもたれてしまう恐れがあるし、会場も『おくりびと』の一人勝ちでは白けてしまうのではなかろうか(唯一、主演女優賞を獲れなかった広末涼子も肩身が狭いだろうし)。以前から日本アカデミー賞にはこういう独占傾向があるように思う。主要5賞全部を独占したのは1997年(第20回)の『Shall we ダンス?』だけだが(最優秀主演女優賞がバレリーナの草刈民世だった・・・)、4賞を占めたのは8作品ある。1978年(第1回)の『幸福の黄色いハンカチ』(山田洋次監督)、1983年(第6回)の『蒲田行進曲』(深作欣二監督)、1987年(第10回)の『火宅の人』(深作欣二監督)、1988年(第11回)の『マルサの女』(伊丹十三監督)、2000年(第23回)の『鉄道員(ぽっぽや)』(降旗康男監督)、2003年(第26回)の『たそがれ清兵衛』(山田洋次監督)、2006年(第29回)の『ALWAYS三丁目の夕日』(山崎貴監督)、そして今回だ。ね、多いでしょ。逆に最優秀作品賞が他の4賞とからまなかったのは、1998年(第21回)の『もののけ姫』と2002年(第25回)の『千と千尋の神隠し』(共に宮崎駿監督)を別にすれば(生身の俳優が出演していないのであるから当然である)、1991年(第14回)の『少年時代』(篠田正浩監督)一作だけ。というわけで、私が今回の審査員だとしたら、次のような配分にしたろうと思う。

  最優秀作品賞  『おくりびと』(滝田洋二郎監督)
  最優秀主演男優賞 堤真一(クライマーズ・ハイ)
  最優秀主演女優賞 木村多江(ぐるりのこと)
  最優秀助演男優賞 山崎努(おくりびと)
  最優秀助演女優賞 松雪泰子(容疑者Xの献身、デトロイト・メタル・シティ)

  最優秀主演男優賞は堤真一か佐藤浩市(ザ・マジックアワー)かで迷うところだが、佐藤は1995年(第18回)の『忠臣蔵外伝四谷怪談』(深作欣二監督)で一度獲っているし、いま公開中の『少年メリケンサック』(宮藤官九郎監督)で来年もノミネートされることは間違いない(?)ので、今回は堤真一。最優秀主演女優賞は木村多江のままでいいです。私、ファンだし。ただし、小泉今日子(グーグーだって猫である、東京ソナタ)がノミネートされなかったのはなぜかという疑問は強く残る。最優秀助演男優賞も山崎努のままでいいです。『おくりびと』の最優秀作品賞は彼の存在を抜きにしてはありえない(ああ、ふぐの白子を焼いて食べたい)。最優秀助演女優賞は松雪泰子か樹木希林(歩いても歩いても)のどちらかだと思うが、樹木は去年(第31回)、最優秀主演女優賞(東京タワー)を獲ったばかりだから、今回は松雪。『容疑者Xの献身』の彼女は実によかった。以上、好き勝手に言わせていただきました。