9時半、起床。お正月も三が日が過ぎると、日常への回帰が始まる。大学は6日からなので、今日(4日)と明日(5日)の二日間は非日常から日常への移行期間である。もはやお正月気分に浸ってはいられない。原稿を書かねばならない。とはいうものの、今日は昼から妹夫婦が愛犬のジョンを連れてやってきた。新年の挨拶をし、ビールを飲み、お節や出前のお寿司を食べ、遅れて届いた年賀状への返信を書いた。日常と非日常に引き裂かれた一日であった。
ジョンは捨て犬であった。4年前の夏、川原の橋の下にダンボール箱に入れられて捨てられていた2匹の子犬の1匹である。施設で育てられ躾けられた後、妹が引き取ったのである(きょうだいも誰かの家に引き取られた)。兄は落ちこぼれの雀の子を育て、妹は捨て犬を引き取る。兄妹だけあって、似ているところがあるというべきだろう。
私も捨てられたの? いや、落ちこぼれたんだよ。
ジョンは室内で飼われている。室内で飼うには大きな犬だが、捨てられた記憶のためだろうか、家の外に出されること、家の中に一人でおいておかれることを嫌がるのである。要するに甘えん坊の犬である。甘えん坊ではあるが、ちゃんと躾けれているので、室内では大小便はしない。だから散歩は欠かせない。義弟と娘と私の3人で、ジョンを散歩に連れて行く。2回ウンチをした。
金髪娘がリードを持つ
ぐんぐん歩く
妹夫婦とジョンは夕方に帰っていった。夕食はオムレツ。もはやお節ではない。明日が仕事始めの娘も美容院で髪を黒く染めてきた。もはや金髪ではない。夜、原稿を書き上げ(原稿用紙50枚)、担当者へメールで送り、すぐに次の原稿に取り掛かる。もはや戦後ではない。