9時、起床。
秋刀魚の缶詰でご飯の朝食。秋刀魚の缶詰(蒲焼)は子どもの頃から好物で、たまに食べたくなる。
昼過ぎに家を出る。今日は天気がよいので、丸木美術館に増田常徳展を観に行くことにした。
池袋で東武東上線に乗り換えるのだが、ここで駅の外へ出て、昼食をとることにする。
駅の構内に立教大学が出している垂れ幕が目を引く。
「カフェ・テルベ」で昼食。
オレンジジュース、アボカドとトマトのサンドウィッチ、ポタージュスース、コーヒー。
東武東上線に乗るのはずいぶんと久しぶりだ。1時間ほど乗車して、つきのわ駅で下車。
時刻は3時半。丸木美術館へは徒歩30分とパンフレットにあるが、私の足なら20分ちょっとで着くだろう・・・と甘く考えていた。
見事なこぶしの前でちょっと休憩。
このあたりから道がわからなくなる。
樹海の中で道に迷った人の気分になる。
田舎の道というのは歩いているとめったに人と出会わない。たまに出会う人に美術館への道を尋ねる。みないい人たちなのだが、道の教え方に慣れていないのだろうか、要領を得ない。人ごとにアドバイスの内容がばらばらだ。誰のアドバイスに準拠すればよいのかがわからない。
まずい、このままでは閉館時間までに美術館に到着できないかもしれない。
道を人に尋ねるのは諦めて、勘だけを頼りに、歩き続ける。
そして、駅から歩き始めて1時間が経過したころ、ようやく丸木美術館を発見する。
閉館時間(5時)まで30分。館内は意外に広く、常設展である「原爆の図」と企画展である「増田常徳展」を一回りしたら5時になった。見物人は私一人で、スケールの大きな作品たちを独り占めして観ることができた。遠路はるばる来たかいがあった。
丸木位里・敏夫妻のアトリエも公開されていた。窓からは都幾川の河原を望むことができる。
館員の方から駅までの詳しい地図をいただく。最初からこれがあれば道に迷うことはなかったろう。
日没にはまだ時間があったので、春の夕暮れの道をのんびり歩いて駅に向かう。信頼できる地図があるというのは心強い。
30分でつきのわ駅に到着。
蒲田に着いたのは8時頃。「夕食は食べて帰る」とつきのわ駅からメールで知らせてある。「上むら」で鍋焼きうどんを食べる。
今日は母の87歳の誕生日。お祝いはすでに先週すませているが、花束と好物の大判焼き(白あん)を買って帰る。