7時半、起床。今日から10月。
トースト、サラダ(鶏肉、トマト、レタス)、牛乳の朝食。
10時半に家を出て、大学へ。
昼食は「すず金」の鰻重。今週から始まったオンデマンド授業「社会理論と社会システム」を一緒にやっている阿比留先生とご一緒に。阿比留先生は「すず金」の鰻重が大好物で、初めて食べたのは30歳の頃だったそうだが、「食事をしてこんなに幸せな気分になったのは初めてのことでした」という。そ、それはすごいですね!
食事をしながらおしゃべりをするというのは案外難しいものである。とくにそれが美味しい料理である場合はとくに。おしゃべりをしながら食べると、料理をじっくり味わうことが難しい。逆に、料理をじっくり味わいながら食べると、会話は途切れがちになる。おしゃべりをすることと料理を味わうことは、相乗効果を生むよりも、相殺し合うものではないだろうか。 『モヤモヤさま~ず2』の食事のシーンで、3人が黙々と食事をする場面が続いて、三村が「し~ずか!」「なんかしゃべれよ!」と言うお約束のギャグがあるが、あれはテレビの番組だからギャグになるのであって、実際の食事のときには普通にありえることだろう。
食事と会話を両立する唯一の方法は、いま食べている料理の美味しさいついて語り合うことである。「美味しいですね」「ええ、本当に美味しい」。「このふっくらとした焼き加減」「タレも甘すぎないでちょうどいい感じですね」・・・と実況中継的に会話をするのである。
阿比留先生だけでなく、戸山キャンパスの先生方にはここの鰻重のファンが多い。今日も何人かの先生が食べに来られていた。
食後のコーヒーは「カフェ・ゴトー」で。コーヒーは、普通に会話をしながらでも、味わえる。というのは、コーヒーは食事とは違って会話の合間に(会話が途切れたときに)ちょっと口に運ぶものだからだ。われわれは会話の間合いをとるのにコーヒーを利用しているのである。もし私が喫煙者であれば、煙草が(コーヒーとともに)その役割を担うことになるのだが、私は煙草をやらないので、コーヒー(とお冷)だけが頼りである。
・・・というのは正しくない。私の場合は、スイーツという強い味方がいるのである。鰻重を食べた後だったので、あんずのタルト1個を2切れにしてもらって食べた。阿比留先生はあんずタルトの甘酸っぱいところが好きだという。甘酸っぱさは青春の味であろう。
「カフェ・ゴトー」を出て、これから半蔵門にある非常勤先の学校で授業がある阿比留先生は地下鉄の駅に向かった。私は研究室に戻って明日、明後日の授業の準備。
お八つは阿比留先生からいただいた和風のスイーツ。
スイードロンは初めて食べたが、水飴を使っていない栗きんとんのような味わい。ナチュラルなスイーツである。
今日から清水直子さんの陶芸展が始まるので、帰りにのぞいみてみることにする。最寄駅は東横線の学芸大学駅なので、戸山公園を抜けて、副都心線の西早稲田駅に向かう。戸山公園を歩くのは久しぶりだ。
西早稲田駅を利用するのは初めてだと思う。元町中華街行きに乗る。そうか、これに乗って行けば、大学から中華街まで一本で行けるのか。
学芸大学駅といっても、昔この街に東京学芸大学があった時代についた名前で、大学が東京オリンピックの年(1964年)に完全に小金井に移転した後も駅の名前はそのまま残ったのである。お隣の都立大学駅も事情は同じだが、いまは都立大学という名前の大学自体がなくなったから(首都大学東京に改称)、その虚構性はさらに高次だといえる。
西口商店街を行く。
「ナチュラル・ハーモニー」というのはギャラリーかと思ったら、そうではなくて、自然食品のお店だった。
清水さんの作品は入口を入って右手の一角に置かれていた。
4点ほど購入(壁掛け、湯呑、小皿2枚)。
駅に戻る途中で、「吾妻あられ」という煎餅屋の店先に並んでいた「鷹番揚げ」というのを購入。「鷹番」といのはこの店のある町の名前である。帰宅してから食べたが胡麻油が香ばしくて美味しかった。
学芸大学駅の周辺は散歩をしたら面白そうな商店街である。
7月に劇団獣の仕業の公演「空騒ぎ」を観に来たときに入った駅前のカフェ「平均律」で一服していく。
私の中の「よいカフェ」の条件の1つは、「よいカップ」を使っていることである。
テーブルの上に購入した作品を並べてみる。
オブジェ。DMの写真に使われていた作品である。これを入手できるとは思わなかった。初日に来た甲斐があった。
青地に蝶のデザインの小皿。これを入手できたのも嬉しい。
白地(というよりも柔らかな乳白色)にサクランボのデザインの小皿。同じデザインのカップを持っているので、これでペアになった。
薄い青緑の地に蝶のデザインの湯呑。手に持った感じがいい。
いい買い物ができた(4点でちょうど一万円ほど。オブジェはもっとするものだと思っていたが、3700円だった)。即売の展示会はやっぱり初日に来るに限る。
蒲田に着いて、グランデュオの「コトデコ」で、自宅で使う皿を数枚と、羊の形をしたコースターを購入。
眠れないときに、「羊が一匹、羊が二匹・・・(one sheep, two sheep・・・)」と呟くのは、羊飼いが羊の数を数えていると眠くなることから来ているという説もあるが、たぶん、「スリープ」と「シープ」の発音が韻を踏んでいるからだろう。だから日本人が日本語で「羊が一匹、羊が二匹・・・」なんて呟いて眠くなるとは思えない。マイクのテストで「本日は晴天なり」というのも同様で、"It is fine today."には英語の主要な発音のパターンが詰まっていてマイクの音割のチェックに向いているからで、それを直訳して「本日は晴天なり」というのは晴れた日だったらまだいいけれど、曇った日でも雨の日でも「本日は晴天なり」と言うのは、音声学的にも気象学的にも二重に間違っている。
夕食はハヤシライス。