8時半、起床。
9時直前、『あさイチ』の画面が、突然、地震速報に変わる。台湾付近を震源地とする地震で沖縄諸島に津波警報が発令された。若いアナウンサーがあわて気味に津波警報を読み上げていると思ったら、そのうちベテランのアナウンサーに代わり、一転して落ちついた口調で(落ち着きすぎているようにも感じたが)読み上げた。
チーズトースト、目玉焼き、ソーセージ、サラダ、牛乳、珈琲の朝食。かなりしっかりした朝食だ。目玉焼きとソーセージはなくてもいいのかもしれないが、チーズトースが焼けるのを待っている間に作れてしまうので、作っているようなところがある。
食事をしながら、今日の『虎に翼』(録画)を観る。
食事を終えて、紅茶を淹れて、書斎に移動。チャイももれなく付いてくる。
昨日のブログを書いて(途中で一度消えてしまったので時間がかかった)アップする。
我が家の桜はピークを過ぎたようである。
雨に打たれた花びらがアスファルトの上に落ちている。
近所の専門学校の桜並木は一日でかなり開花が進んだようである。惜しむらくはこの雨である。
午後3時を回った頃、昼食を食べに「燈日」にいくことにする。お店のインスタで今日から食事メニューが替わったことを知ったからである。
矢口渡で下車。実をいうと、それほど空腹ではない。朝食を食べ終わったのが10時半頃と遅かった上にしっかり食べたからだが、歳を取ったせいもあるだろう、「あぁ、お腹が減った」と感じることが少なくなったように思う。なので、カップ麺か何かで簡単にすますことも考えたのであるが、それだと一日家にこもることになるので、それは嫌だったのである。雨の日でも(どんな雨かにもよるが)散歩はしたいのである。
平日の雨の日なので空いているかと思ったらさにあらずだった。
小さなテーブルは3つとも埋まっていて、奥の大きなテーブルに座る。
坦々肉そぼろ丼をごはん少な目で注文する。
注文をすませてから、鞄に入れてきた『ユリイカ』4月号をリーディンググラスを掛けて読み始める。岡室美奈子×頭木弘樹×長谷正人の鼎談「山田太一の季節」を読む。Zoomでの収録だったようだ。
坦々肉そぼろ丼(ご飯は軽めで注文した)。
これはスプーンが食べやすい。
食後にアイスカフェラテを注文して、「山田太一の季節」を最後まで読む。興味深い発言が満載だった。
頭木の「お二人はどの作品が一番お好きですか」という質問に、長谷も岡室も『想い出づくり』(1981)をあげていた。実は、私はこの有名な作品を観ていない。同じ曜日の同じ時間帯に倉本聰の『北の国から』をやっていて、私はそちらを観ていたからである。
店には1時間ちょっと滞在した。
帰宅して、頭木が一番好きだといった作品『ながらえば』(1982)を観る。65分の単発ドラマで、第25回モンテカルロ国際テレビ祭で最優秀賞を受賞した名作である。
妻が入院し、富山に転勤することになった息子家族と一緒に名古屋を離れる隆吉(笠智衆)。名古屋を離れる前に病院に妻を見舞にいったものの、検査の時間と重なって(もう少し待っていればよかったのだが)、妻と顔を合わさないまま列車に乗った隆吉。列車の中からすでに後悔が始まっていた。富山での生活が始まってすぐ、隆吉は妻に会いに名古屋に行こうとするが、お金はすべて息子夫婦に渡してしまっていた。「名古屋に行きたいので金をくれ」と言っても、「こっちに来たばかりではありませんか」と断られてしまう。箪笥から金をくすねて家を飛び出すが、金が足りず、途中の駅で急行から降ろされ、2時間ほど時間をつぶして次の普通列車に乗ろうとしたが、乗り遅れしまう。しかも切符をなくしてしまった。やれやれ。そのころ、入院中の妻の具合が急に悪化する。長男の家に連絡が行くが、隆吉の行方がわからない。はたして隆吉は妻に会えるのか(死に目に間に合うのか)。観る者は祈るような気持ちでドラマの展開を見守ることになる。家族というもの、夫婦というものの現実を描いた作家・山田太一らしいドラマである。
ちなみに私の一番好きな山田作品は『ふぞろいの林檎たち』(1983)である。
夕食は麻婆茄子、鮭、コンニャクと鰹節、タラコ、味噌汁、ごはん。
食事をしながら下山事件を題材にしたNHKの単発ドラマ『未解決事件』(録画)を観る。これも見ごたえのあるドラマだった。主任検事役の森山未来がよかった。田中泯を若くしたようなたたずまいだった。
台湾カステラの最後の一片を妻と半分こして食べる。
風呂から出て、今日の日記を付ける。
1時半、就寝。