フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

2月16日(日) 曇り

2025-02-17 12:48:49 | Weblog

8時、起床。

洗面所に行くと、チャイがもれなく付いてくる。

「今日は残りの人生の最初の一日」

チーズトースト、サラダ、牛乳、珈琲の朝食。体重コントロールのためしばらくライト版の朝食が続く。

日曜日の朝刊には「地球を読む」という世界情勢についてのコラムが連載されている。今回の担当は政治哲学者のフランシス・フクヤマ。

「昨年11月の米大統領選前には、トランプ候補がファシストかどうかが公然と議論されていた。ファシズムの定義は明確ではないし、トランプ氏をヒトラーに例えるのは大げさだと当時、私は考えた。だが、実際に大統領に就任した今、トランプ氏はファシストではないにせよ、権威主義者であると思わざるを得ない。権威主義の指導者は、三権分立の相互抑制や国際的な規範に縛られるのを嫌い、自己流を押し通すため法律に逆らう。トランプ大統領が、まさに行っていることである。」

昨日のブログを書く(昨晩のうちにあらかた書いておいたので、少し手を入れてアップする)。

原稿にとりかかる。

王将戦第4局二日目。昨日の差し掛けの局面からの後手永瀬の封じ手は大方の予想通り「1三香」だった。以下、3四飛、3三銀、5四飛、同歩、2二歩打、同銀、3五角打となった局面。飛車を切った(銀と交換した)以上、先手はその飛車を反撃に使われる前にケリを付けねばならに。藤井の得意の勝パターンである(と思われた)。

ここで永瀬は4八歩成の最善手で応じる。これに同金は2八に飛車を打たれる隙が生じる。同玉は4四に中合の歩を打たれときに同角と取れない(4六飛の王手角取りがある)。藤井は同金と取り、永瀬は4四歩と打った。形勢は互角である。ここで単純に4四同角は5二金と手順易王の側にかわされて大したことはない。

先手が1四歩打、同香、同香としたところで昼食休憩に入った。

私も昼食を食べに出る。

もり蕎麦とカツ煮を注文する。今日が日曜日でなければランチセットのもり蕎麦(小)と目玉焼きと半ライスを注文するところなのだが、ランチセットは平日限定なのである。それでもり蕎麦(普通もり)とサイドメニューに好きなカツ煮を注文した。

カツ煮はうまいのだが、カロリーが高い。朝食をライト版にしたのが帳消しである。

蕎麦湯は本当はそれ単独で飲みたい。でも、そのための湯飲みを所望するのは気が引けるので、蕎麦汁の割る形で飲むんのだが、塩分の過剰摂取になるからちょっとにしておく。

帰り道で元「マーボ屋」の店主さんにバッタリ会った。しばらく立ち話。「マーボ屋」だった店舗に最近清掃の人が入っているのを見ましたが、新しいテナントが決まったのですかと聞くと、スリランカカレーの店が入ることになったそうだ。五反田に本店のある人気店がセントラルキッチン(調理専用)として使い、テイクアウトのみの営業になるそうだ。元店主さんはいま以前からやっている不動産業と「マーボ屋」を閉めて空いた時間は都心のホテルで働いているそうである。シェフだったKさんは実家の藤沢で家業のマンション管理の仕事をされているとのこと。料理人にはもう戻らないのでしょうかと聞いたら、古いマンションを建て替えて一階を飲食店にしたらという話もあるそうだが、借金をすることになるのはためらいがあるそうだ。そうですよね。身軽に生きたいですよね。

「マーボ屋」の看板はまだそのままだが、これが今月末にはスリランカカレーの店の看板と架け替えられることになる。今日も店内では清掃(リフォームも?)作業が行われていた。

帰宅して原稿書き再開。

傍らのサブのPCの画面に映る局面は進んで、先手が2二成香と後手の銀を取ったところ。これを同玉だと、4四角が王手金取になるが、3三歩打ち、6二角成としたときに、5六角、同歩、4七歩打ちがめちゃくちゃ厳しい。ただし、4四角と歩を取る前に、2七銀と飛車取に打つ好手がある。2八飛成には3八金と寄って、龍を2九に落としてから4四角とすれば、さきほどの5六角、同歩、4七歩の反撃がない。

永瀬はこの「2七銀打ち」に気づいていた。だから2二の成香を同玉ではなく、あえて壁金となる同金と取った。藤井は4三歩と攻めの拠点となる歩を打ったが、後手に5二金と寄られてみると、後続の攻めが難しい。AIの候補手は4二銀と打ち込む手で、これで形勢はまだ互角ないし藤井がいくらか指しやすいという判断が示されていた。

しかし、藤井の指した手は拠点の4三歩を死守しようとする3四銀打だった。これは緩手、いや、悪手で、後手から3三歩と打たれて、攻めを急がされ、攻めが完全に途切れてしまった。藤井にして珍しい敗着であった。

以下、手数はかかったが、後手永瀬が危なげなく勝った。二日制の将棋で藤井が先手番で負けたのは久しぶりのことであった(32連勝でストップ)。藤井は局後、「終盤、精彩を欠いてしまった」と反省の弁を述べた。他の棋士たちを圧倒する終盤力で八冠制覇(現在は七冠)を成し遂げた藤井らしからぬ将棋であった。第4局を終えて3勝1敗は断然有利な立場にあることは変わりはないが、今回の負け方が尾を引かなければよいと思う。第5局は3月8日、9日に行われる。そのころは原稿の方も片付いているから、身を入れて観戦(応援)が出来るだろう。

夕食は焼き魚(カマス)、おでん(昨日の残り)、コウナゴと胡桃の佃煮、冷奴とオクラ、柚子大根、味噌汁、ごはん。

食事をしながら『ホットスポット』第5話(録画)を観る。今日、第6話が放送されるから1週遅れである。夫婦ともに観ているドラマは夕食のときに夫婦一緒に観るというのが我が家の決りなのだが、私が夕食は食べて帰るという日が増えると(1月、2月は何やかやで増えた)録画したドラマが溜ってしまうのである。

「家庭外のことが家庭内にしわ寄せとなって表れるのはよろしくないです」

原稿書き。

風呂から出て、今日の日記を付ける。

1時半、就寝。