![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/25/79/a7d3d31895eba5eeb3a99bfe2253e2e6.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/28/c1/5a59b66f3ca702f228971c66e454cddd.jpg)
タイには温泉がたくさんあるにもかかわらず、なぜか温泉を引いている宿泊施設はとても少なく、温泉と旅館が密接な関係にある日本とはあまりに対照的なのですが、前々回の記事で取り上げたターパイ温泉の付近には、幸いなことに温泉を引いているホテルが点在していますので、今回はその中でもコテージにプライベートバスが付帯しているリゾートホテル"Pripta Resort"に宿泊することにしました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/11/c3/c93914a1a446426dafeff992dae88712.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1b/95/17173b466372fe3c70fca2b7b7e6e2da.jpg)
正面に立つ吹きさらしの茅葺き屋根がロビーであり、アンティーク調の家具が並べられているシンプルな一角がレセプションなのです。決して海の家でも駐車場の料金所でもありませんよ。ちゃんとここでチェックインをするんです。極めて質素な佇まいが、このリゾートの基本コンセプトを端的に物語っています。少なくとも一般的なリゾートのように豪華絢爛で何でもサービスしまっせ、というタイプではないことは明白です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/58/71/380f697944dea800d41bce4322d0aec9.jpg)
駐車場の脇には温泉の貯湯タンクがあり、その上から湯気がゆらゆらと上がっていました。ここにストックされているお湯が各コテージへ引かれているのですが、温泉に関しては次回記事(その2)で。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7b/8a/64569108ff6a7732ba2f17e363783ed8.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/66/d9/918b8f37d28254ecb319ba0a00366ed1.jpg)
周囲の自然環境にひっそりと溶け込むように、隠れ家のようなコテージがパーイ川へゆるやかに下ってゆく傾斜地にポツンポツンと建てられています。各棟は東南アジアの伝統的な民家のような、茅葺きの建築様式です。一般的なホテルのような大きな客室棟は無く、コテージのみであり、しかもその数も限られており、それぞれが独立しているので、静かで密やかな環境を求める方にはうってつけ。
でも各コテージへ向かうには線路の枕木に敷かれているようなステップが続く長い階段を下りなければならず、スーツケースをコロコロと転がせませんから、重い荷物をヨイコラショと持ちあげなくてはなりません。私のチェックインの際は、受付を担当した女の子が運ぼうとしたのですが、いくらスタッフとはいえ、か細き乙女に重い荷物を持たせるなんて紳士の道に反する行為は許されませんから、さも軽そうな素振りを見せながら20kg弱の荷物を自分で運びました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3f/9e/53a87ba92a6dc5afdd0175ef3ea60ce1.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4e/72/9226786a4c23271de1622cb51354ebb3.jpg)
当然ながらグレードによってコテージが異なるわけですが、今回私が選んだのは「リバービューヴィラ」というグレードでして、その名の通り最も川に近いコテージがあてがわれました。外観のみならず細部にもクラシカルなパーツが施されており、たとえば玄関のドアは、昔の倉庫みたいに観音開きの木製で、扉に掛かっている閂を南京錠で開けるタイプのものでした(なお木の扉の奥には、ちゃんと密閉されるガラス扉も設けられています。つまり二重扉になっています)。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/27/90/c799ffce75332964c8a6e12016fb8428.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/39/9b/2e1c47e0669d2956ac185baabb0e6126.jpg)
エキゾチック溢れる外観とは裏腹に、室内は至って当世的ですが、気持ち良く手入れされたフローリングの室内には、エアコン・扇風機・テレビ・冷蔵庫・ポットなどひと通りの備品は揃っています。またフロントからはかなり隔たっているにもかかわらず、それなりのスピードが出るWifiが飛んでいるのでネット環境も問題ありません。照明器具は天井や壁に取り付けられておらず、壁と天井の境目に隠されたライトから天井板を照らすタイプの間接照明が採用されています。ぬくもりの伝わる内装と間接照明のお陰で、夜間は結構ムーディーです。なお昼間は大きな窓からたっぷり外光が降り注ぎますので、照明は全く不要です。はぁ、こんな洒落た部屋に男一人で泊まってどうすんの…。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/09/d0/7db4c24e80897a4f29ccd791efdabca9.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7c/20/471ab9be512bdd206f7738732f89584f.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/02/d1/7ce5741e681e9c450fed9a98a25821d6.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/22/3d/b6af3026a6dde49de526e4d52f015771.jpg)
テラスに出てみましょう。上述のように私が今回利用したコテージは敷地内で最も川側に建てられており、しかも川岸よりちょっと小高くなっているので、パーイ川の流れはもちろん、その流域の広大な田んぼや畑、そして彼方に連なる山稜など、麗しい自然美に溢れるパーイのランドスケープを誰にも邪魔されず遠くまで一望することができました。お世辞抜きで、テラスにいるだけでとっても清々しいんです。画像は撮っていませんが、日が沈むと例えようがないほど美しい満天の星空が広がり、デッキチェアーに座って、ビール片手にその星空を眺めていると、日本に帰るのがイヤになってしまいました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/c0/3465eccd9f41ac169c8e84a2cac1ce05.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/39/23/10c51769112eab0360449924bdcc2946.jpg)
テラスに出なくたって、ベッドの上からでも窓越しに景色を眺望できちゃいます(画像左or上)。南国タイとはいえパーイは内陸の高地ですから、私が利用した2月は日が沈むと長袖を着ないと風邪を引いちゃうほど冷え込むので、そんな場合は無理してテラスに出るより、ガラス越しに眺めたほうが身のためでしょう。一方、画像右(or下)は逆に庭からコテージを見た様子であり、手前側に写っているのは温泉が引かれている露天のプライベートバスです。お風呂がこの位置にあるということは、湯浴みしながら景色が眺められるわけであり、私が敢えて一人旅に似つかわしくないこのリゾートを選んだ理由はこの露天風呂にあるのですが、お風呂に関しては次回記事(その2)でご紹介します。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/39/34/958a141ff3213107213c18305e541692.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/19/5b/6ed0e640de87af39fb596f3ab5993718.jpg)
朝食はお部屋まで持ってきてくれるのですが、私は部屋以外の屋外で食べたかったので、リゾート内で最も高い位置にあるロビーまで移動していただくことにしました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1c/8d/069d9928ad6bbe1347e999d10cfb0b38.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/02/0e/09d0dd87934c42a38530d9ce7dc1856a.jpg)
朝食はコンチネンタルスタイルとタイ式を選択できるのですが、後者をお願いしたところ、まずパン、そしておかゆが提供されました。このおかゆが実に美味い。そして朝は結構冷え込んで肌寒いので、啜った時の温かさが実にありがたい。なお夕食は施設内でいただけないようであり、しかも周辺には夜間営業している飲食店も無いため、各自で約6km先にあるパーイの街まで行かなければなりません。このため、ここで泊まるには自分で移動手段を確保できないと厳しいかもしれません。
お風呂は次回にて。
つづく。