文化逍遥。

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師走

2011年12月02日 | 日記・エッセイ・コラム
 いつの間にか今年も12月になり、それと共に気温もぐっと低くなってきた。
今年は3月に震災があり、日常生活を維持することがいかに大変で大切なことなのかを考えさせられた一年だった。
私の住む千葉県でも太平洋側は津波の被害があり、東京湾側の埋め立て地でも液状化の被害が出た。液状化の被害は、今なお充分に改善されていない。浦安などの東京に近い新興住宅地では資産価値も下がり、多くの人がローンを残しており、住んでいる人達の困難は抱えきれないほどだ。
 福島第一原発の近くでは避難指示が出て、寝たきりの老人が移動中に多く亡くなった。一例をあげると、原発の5Km圏内にあった老人ホームでは、自衛隊の援助で寝たきりの老人をバスに乗せ避難させたが、移動先に着くまで6時間かかり、着いた時には数人の方がバスの中で亡くなっていたという。ウチも母が寝たきりなので、家族の方や医療・福祉関係者のいたたまれない苦しみがよく分かる。仮に千葉市で避難指示が出て、母を移動させなければならなくなった事態など考えただけでもゾッとする。

 核エネルギーを制御するのは、人間には無理なのだ。


 一方で、来年卒業見込みの大学生の就職内定率は昨日のニュースでは70%に満たないという。こちらも、深刻な事態だ。
エネルギーの供給量に不安があり、生産活動も停滞している。ここは、生活の質を考え直す時期に来ていると思う。「グレーン・エネルギー」などという言葉を耳にするようになったが、環境を維持できる循環型の安定した生産活動が出来る社会を築かない限り未来を語る事は難しい。必要以上に悲観的気になることは無い。が、

 現状は、極めて厳しい。


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