10/13、神保町にて岩波ホール。
やっと秋めいてきた13日(土)、岩波ホールでジョージア映画祭が始まったので、さっそく行ってきた。
ここ岩波ホールで、ジョージア映画『放浪の画家ピロスマニ』、『花咲くころ』の2本をすでに観ている。そのレベルの高さに驚かされたものだったが、この日の『他人の家』も良い作品だった。
この映画に、ストーリーはほとんど無い。鏡や窓を多用した映像の中で、人の意識の複雑な反射と枠取り(フレーミング)を静かに表現してゆく。登場する人物も10人に満たず、外はいつも雨が降るか曇っていて日光が差し込む日は無い。傘は無く、コートやフードでよけている。それは、この国が蒙った政治的混迷と争いの中で生きる人々の姿を象徴しているかのようだ。隣人の女性は夫を戦争で失い、妊娠するために好きでもない男に身をゆだねる。そして相手の男に「これが女の生きる道なのよ、2度はないわよ」と言い放つ。戦争で男たちの多くは死に、相手を選べる状況ではなくなっているのだった。
そして最後の場面、この山間の村に引っ越してきた家族はやはり雨の中を戦争で荒れた街へと帰ってゆく。
このジョージア映画祭は、26日まで続き18本程の作品が1日に4本くらい日替わりで時間をずらして上映される。もう1本位は観に行きたいと思っている。
やっと秋めいてきた13日(土)、岩波ホールでジョージア映画祭が始まったので、さっそく行ってきた。
ここ岩波ホールで、ジョージア映画『放浪の画家ピロスマニ』、『花咲くころ』の2本をすでに観ている。そのレベルの高さに驚かされたものだったが、この日の『他人の家』も良い作品だった。
この映画に、ストーリーはほとんど無い。鏡や窓を多用した映像の中で、人の意識の複雑な反射と枠取り(フレーミング)を静かに表現してゆく。登場する人物も10人に満たず、外はいつも雨が降るか曇っていて日光が差し込む日は無い。傘は無く、コートやフードでよけている。それは、この国が蒙った政治的混迷と争いの中で生きる人々の姿を象徴しているかのようだ。隣人の女性は夫を戦争で失い、妊娠するために好きでもない男に身をゆだねる。そして相手の男に「これが女の生きる道なのよ、2度はないわよ」と言い放つ。戦争で男たちの多くは死に、相手を選べる状況ではなくなっているのだった。
そして最後の場面、この山間の村に引っ越してきた家族はやはり雨の中を戦争で荒れた街へと帰ってゆく。
このジョージア映画祭は、26日まで続き18本程の作品が1日に4本くらい日替わりで時間をずらして上映される。もう1本位は観に行きたいと思っている。