これは、近所の古本屋で最近見つけた本。
著者の猿谷要(サルヤ カナメ1923-2011)氏は、米国―特に黒人史が専門のすぐれた研究者で、著書・翻訳も多く、長く東京女子大の教授を務めておられた。テレビ・ラジオなどでも大変わかりやすい話をされ、わたしもよく聞いていた。昨年亡くなった時には、天寿を全うされたとはいえ、とても残念な気がしたものだった。
この本はすでに絶版となっているようだが、北アメリカの風土、先住民、黒人の歴史を知る上で興味深い読みやすい紀行文になっている。たとえば、ニューヨークからハドソン川をさかのぼり運河を経て五大湖へ、さらに運河を経てミッシッシッピ川へ、という経路でニューオリンズまで水路が繋がっていることなど、目からウロコが落ちる話が多く読み飽きることが無い。北アメリカの文化を理解する上で一助になる話が多く、特に音楽―ブルースやマウンテンミュージック、カントリーなどに興味のある人にはおすすめ。
さらに、この本で紹介されていたので観たくなって手に入れたDVD『グローリー』。
南北戦争時代、北部で黒人だけで編成された連隊(指揮官は白人)の偏見と差別に苦しみながらも活躍する様子を描いた作品。配役は、黒人兵士に名優モーガン・フリーマン、デンゼル・ワシントンなど。特に、出撃前夜、焚火を囲んで手拍子でブラック・ゴスペルを歌いながら心情を語る黒人兵士達のシーンは感動的だった。
1998年のアカデミー賞3部門、さらにはゴールデン・グローブ賞などを取っているが、わたしの記憶では当時、日本ではあまり話題にならなかったようだ。
著者の猿谷要(サルヤ カナメ1923-2011)氏は、米国―特に黒人史が専門のすぐれた研究者で、著書・翻訳も多く、長く東京女子大の教授を務めておられた。テレビ・ラジオなどでも大変わかりやすい話をされ、わたしもよく聞いていた。昨年亡くなった時には、天寿を全うされたとはいえ、とても残念な気がしたものだった。
この本はすでに絶版となっているようだが、北アメリカの風土、先住民、黒人の歴史を知る上で興味深い読みやすい紀行文になっている。たとえば、ニューヨークからハドソン川をさかのぼり運河を経て五大湖へ、さらに運河を経てミッシッシッピ川へ、という経路でニューオリンズまで水路が繋がっていることなど、目からウロコが落ちる話が多く読み飽きることが無い。北アメリカの文化を理解する上で一助になる話が多く、特に音楽―ブルースやマウンテンミュージック、カントリーなどに興味のある人にはおすすめ。
さらに、この本で紹介されていたので観たくなって手に入れたDVD『グローリー』。
南北戦争時代、北部で黒人だけで編成された連隊(指揮官は白人)の偏見と差別に苦しみながらも活躍する様子を描いた作品。配役は、黒人兵士に名優モーガン・フリーマン、デンゼル・ワシントンなど。特に、出撃前夜、焚火を囲んで手拍子でブラック・ゴスペルを歌いながら心情を語る黒人兵士達のシーンは感動的だった。
1998年のアカデミー賞3部門、さらにはゴールデン・グローブ賞などを取っているが、わたしの記憶では当時、日本ではあまり話題にならなかったようだ。