文化逍遥。

良質な文化の紹介。

長い一週間

2012年05月12日 | 介護
病で長く床についている母が先週熱を出し、衰弱がはげしく末期の症状を呈してきた。
血圧は70ほどに下がり、呼吸も途切れがちになった。医師の診察では心音も弱く、すでに多臓器不全の徴候が診られるとのこと。
母は齢九十一。天寿を全うしたと言えるだろう。永訣を覚悟して見守る時間は重苦しく、今週はとても長く感じた一週間だった。

ところが、なんと食欲は落ちず、アイスクリームなどをおいしそうにパクパク食べ、水分も摂取出来たためか熱も下り、持ち直してきた。昨日の血圧は100台まで回復。呼吸も落ち着いてきた。驚異的な生命力に、看護師さん達も驚いている。

千葉の外房に育った母は、子どもの頃は干してある鰯をおやつにしていたと言っていた。
成長期に何を食べ、どのような運動をしたのか、それがその後のその人の生活の質に大きく影響するのではないだろうか。
やわらかく甘いものを食べ、屋内でゲームに興じていることは現代の病の遠因になっている。母を見ていて、そう感じざるを得なかった。

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