King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

さようなら川村記念美術館

2024年10月29日 23時54分00秒 | 旅行

宿の部屋は三階で建物自体も三階の古い建物でした。中の調度品も団体客に蹂躙されたような傷だらけのものでおおよそ高級とか格式とかからかけはなれたものですが、機能的に不足はなく部屋の広さテーブルの広さは他のホテルより広くテレビもうちのテレビより大きくてよいです。部屋に付いてるお風呂からも海が見え、売店の前から海にも出られます。朝から風が強く波が昨日より荒く押し寄せています。朝からお風呂にも入りチェックアウトは10時とゆっくりです。今日はもう美術館に行くだけです。銚子の観光は昨日したので買い物もホテルの売店でお土産を買い後は旭の道の駅で新鮮な野菜を買いました。12時頃美術館について昨日とは違う賑やかさで雨の平日にも関わらず駐車場も混んでいました。ここのすごいところはレンブラント、モネ、ルノワール、シャガール、ポラック、ブラック、藤田、ピカソといった巨匠の絵がずらずらっと並んでいることです。普通この手の地方の美術館だと有名絵画がひとつだけというのが相場なのですが、その他近代の抽象画家のコレクションも豊富でテーマ展示があります。かつて来たときにはバネットニューマンの企画展があって抽象画の概念というか見方に変化が加わったような経験がありました。
今回は桑山忠明の追悼展示とフランス·ステラの追悼展示がありました。事前に見たネットの記事ではツツジの名所で館内だけでなく敷地のなかに茶室などありイベントも行われているような記事を見かけ広大な敷地とキッチンカーなどが出店する公園のようなところという側面も伺えました。
しかし、私のかつてのイメージやそれらネットの記事や今目の前にする情報がまざりあいあまりに人工的な映画セットのような人工物のように感じられあまりしっくりと来ないのでした。京都の建築物のように周りの自然と溶け込み一体となった悠久の時を感じる建築物のように空間に溶け込み自分もその一部なのだと感じさせる包容感の様もなく空々しい無理矢理感の方が強いのです。
二度目のロスコールームも自分の脳内に案内されるような感覚と作家の発する情熱と魂の波長とまるで宇宙船の窓から見ている宇宙の時間のようなものを突きつけられたような落ち着きのない気分にさせられたり、強い情感の変化を感じたりというよりはむしろ静かな無機質的な口上を聞く思いでした。ただ前回との違いとしては意外と絵一枚一枚が明るい色であることや大きさが前回より大きかったことです。でもあまりに前回ほど強い感情の変化や感動するといった気持ちの高ぶりもなく、ああロスコールームだなとマークロスコーの知りうる知識が思い出されのみなのです。まあ、これが二度目ということなのでしょう。それとも自分が若くなくて昔のように物事に感動できなくなってしまったのかもと危ぶみました。それで平日の雨なのにも関わらず押し寄せた他の客を眺めて、みんな精一杯のおしゃれをしてここぞと思って決めてきた様を眺めると自分は他人とは違うという強烈な思いと自分を特別視する自尊心と虚栄心があふれでて隠しようもない様子を感じてしまうのでした。そんななかガソリンスタンドの職員のような帽子とジャンバー姿のおじさんが一人紛れ込んでいて場違いな空気を醸しつつも全く物怖じすることなく淡々と絵を見て回る様は面白い対比となり自由という誰の批判も受けず感じもしない強さを感じるのでした。逆に着飾ったおばさんたちの品のない自尊心の方が恥ずかしいような色を放ったのではないかとさえ感じました。さて、お昼は館内のレストランでと思いましたが入り口に入場待ちをする人が椅子に座っていて先程の自分はオーラを放っていて眩しいなか受付のタブレットをのぞくと50人待ち100分の待ち時間と表示されています。これでは無理とそそくさと離れますが、なかをのぞくとテーブルの半分も埋まっていないのでした。なんか今風だなと感じつつ美術館をあとにしました。
帰りはまた外環に乗ってずっと高速で帰るだけです。自宅にナビをセットしてお気楽な気持ちで出るも佐倉のインターに着きません。もう諦めて下道で千葉に向かいやっと京葉道に入るもまたすぐ下道から16号等を案内します。これは当てにならんとリセットしてまた入り直し、京葉道に乗りその先の確認をするため幕張パーキングに入り地図を確認し改めて外環に入るジャンクションの名前を覚えてスマホのナビで最短経路を検索。車載ナビは外環が繋がったことを知らないのです。それでも最短経路は外環なのか確かめるとやはりスマホのナビも外環を選択したので今度は多少混んでもルートを変えず行こうと決めて出発します。関越道に入ると雨と暗くなり始めて更に困難な道行きになりますが関越にはいれば全て知った道ですので後はナビも必要なく道路も広いし渋滞もありません。花園でアウトレットにより夕飯の買い物とナイキなどを見て帰りました。


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