今年のイケフェスの申し込みは3勝4敗で、今日はその当選したうちのひとつ、「旧半田文化+千鳥文化ツアー」
へ行ってきた。
北加賀屋では大正時代に多くの造船所が建設され、大いに栄えていたという。
その後、造船所の移転や工場の閉鎖などで休眠状態だった工場跡地や空き家を
芸術、文化の発信地として活用する取り組みが始まったのだそう。
こちらの旧半田文化は木造2階建の文化住宅の外壁を残し、大胆にリノベーションされたもの。
設計を担当された建築家の方からお話を聞きながら見学をさせて頂いた。
ガラスが反射して見にくいのだけど、ガラスの中には、もともとの外壁が半分剥がれ、
木造の部分が露出したままの状態が見える。
施主さんの希望でこのような形でリノベーションされたのだそう。
こちらの建物の1階は今後10人くらいの子供を預かる小規模な保育施設として使用されるとのこと。
内部は外壁の内側に柱をたて、柱で壁をつる形になっているとか。
2階は事務室として使われるとのことで、吹き抜けになっている箇所がいくつかあった。
2階へ上がる階段。
2階の事務所は大人のみのスペースだからか、1階が見下ろせる吹き抜けの部分は
ちょっと恐いくらいの簡易な手摺がついてた。
左側の扉の向こうは、
キッチンスペースに。
天井には2カ所、トップライトがつけられていて明るい室内だった。
この後、もう1か所の見学場所へ移動。
北加賀屋には壁画などのアートスポットもあちこちに点在してるとかで、
旧半田文化のすぐそばにあった壁画、「A BOY」は駐車場に停まる車を上からつかもうとしてる
男の子の様子を描いたもの。
その向かいにはマリオの絵。
コーヒー焙煎所の煙突を生かして、煙突から飛び出てきたかのような演出に。
既存のものを生かして手を加える作風のフランス人アーチストの作品だとか。
このようなアートスポットは20~30ほど北加賀屋の町中に点在してるそう。
このいろんな端材を集めて貼り合わせたようなドアも面白いな。
カレーが食べれるカフェ&バーらしい。
そして、見学場所の千鳥文化へやって来た。
こちらの建物は造船業が盛んだった60年ほど前に店舗兼労働者の住宅として使われていた文化住宅。
2014年まで90歳になるおばあさんが住んでおられたという。
現在はリノベーションされて、食堂やバー、古材などを販売する商店、ギャラリーなど、
コミュニティスペースとして活用されている。
アトリウムと呼ばれる1階の吹き抜けの空間は、もともとあった1階の天井をぶち抜いて
作られたものだそうで、当初からの105mm角の柱がそのまま残され、それに補強を入れる形で
再生されたという。
建物にはいくつもの小さな部材が用いられていて、当時住んでいた労働者が自分たちで作ったのではないか
と言われていて、そういった跡をできるだけそのまま残したのだそう。
ほんとにいろんな細かい木材が貼り合わせたように使われてて面白いなあ。
1階の古物店。
古い天井や梁を新しい柱で支えるような形で補強されている。
壁はやはり外側の外壁はそのまま残して、内側に新たな壁が取り付けられている。
こちらは土日のみオープンするというバー。
カフェもある。
2階へ。
細い廊下を進むと、迷路のように細かく部屋が分かれていて、
展示スペースとして使われている。
壁のシミがリアルだなあ。
住宅として住まわれていた頃の様子がありありと浮かび上がってくるかのよう。
ちょっとボロボロ過ぎるんじゃないかなあと思うようなものも極限まで?そのままの状態で残されてて
迫力があった。
これもアート作品なのか?
穴から中を覗くと
何か廃材を組み合わせたオブジェのようなものが見えた。
1階のバーを外側から・・
この風化具合もありなんだなあ。
いろいろと興味深い建物、見学ツアーだった。
ツアーの前に付近を歩いた散策編に続く・・