一日目は夜行バスで長野までやって来て、その後はレンタカーで行動。
宿に着く前に、松代、須坂のタイルスポットを巡った。
まず訪れたのは、松代にある寺町商家(旧金箱家住宅)
こちらは江戸末期から昭和初期まで質屋業を中心に、生糸相場や林業、古物商など
幅広く手掛けていた商家。
10時の開門まで少し待つ。
総けやき材の表門の屋根は龍や亀、鯱などの飾瓦で豪華に装飾されている。
軒先の「栗勘」と記された瓦は、金箱家の初代勘蔵は津和村の栗谷地区出身だったため、
親子2代に渡って「栗屋勘蔵」と名乗っていたところから。
波乗りうさぎと橘がデザインされた瓦。
門を入ると中庭を囲むように主屋や蔵が建つ。
こちらは質屋の店舗として使われていたスペース。
天井が少し低い。
その店舗の先には北之蔵が表座敷から入れるようになっている。
分厚い扉を開けると、
蔵の中には鉄格子が壁にびっしりと取り付けられ、質屋の蔵の厳重さが伺えた。
太い梁の通る蔵の2階。
奥座敷。
建物は平成24年から長野市が3億8千万をかけて保存、改修工事を行い、
現在は地域交流の拠点として、さまざまに利用されているという。
こちら奥座敷は飲食スペースや会議室になることも。
鶴の釘隠し。
主屋の先には学問所と呼ばれる数寄屋造りの建物があり、
その隣には脱衣所、
そして風呂場がある!
その風呂場がタイル尽くし!!
石でできた浴槽の上段にはマジョリカタイル、下段に銅版転写の本業タイルが貼り巡らされてる。
浴槽周りの壁にも銅版転写の本業タイル。
マジョリカタイルは色鮮やかなまま
浴槽の外の床面にも柄違いの本業タイル。
ガムテープの貼られた跡が残るマジョリカタイルは、二人でテープをこすり取り、
きれいに拭きとった。汚れたタイルはなるべくきれいにして立ち去ることをモットーに。
しばしの間、思う存分このタイル空間を楽しんだ。
ガイドさんが言われるには翌日だとイベントがあって、この風呂は立ち入り禁止区域になったとかで、、
一日違いでほんとによかった~~。
この木製のハンドルもいいなあ。
矢羽貼りに貼られた天井もおしゃれ。
タイル友の会として、これらのタイルの美しさ、希少性を訴え、ぜひ大事にして頂くようお願いし、
旧金箱家住宅を後にしたのだった。