権威ある英国のウイスキー品評会『ワールド・ウイスキー・アワード』で、日本
のウイスキーが今年の世界最高賞を受賞しました。
このアワードは、2001年から2年に一度開催していた『ベスト・オブ・ザ・ベス
ト』が発展し、2007年から『ワールド・ウイスキー・アワード』として毎年開催さ
れているウイスキーの身を対象にしたコンペティションなんです。
世界各国からエントリーされたウイスキーの中から16のカテゴリーごとの最高賞
を決めるコンペで、毎年3月下旬に開催されています。
今年2021年は、ブレンデッドウイスキー・リミテッドリリース部門で、埼玉県秩
父市の『ベンチャーウイスキー』が最高賞を受賞しました。受賞したウイスキーは
『イチローズモルト&グレーン ジャパニーズブレンデッドウイスキー リミテッド
エディション2021』(写真)です。
同社の製品が最高賞になるのは 5年連続だそうです。 昨年(2020年)には、シ
ングルモルト部門で、白州25年、ブレンデッド部門でイチローズ2020、グレーン部
門で富士30年の日本から3社、19年は、部門別に4社が最高賞受賞に輝いているとい
うのです。
イチローズモルト
(アワードHPより)
今や、世界の 5大ウイスキー生産地といえば、スコットランド、アイルランド、
アメリカ、カナダそして日本なんだそうです。 日本は、アワード開催以来、常に
世界最高賞を受賞していて、世界の 5大ウイスキーの中でもスコットランドに次ぐ
受賞率を維持しているそうです。
またワールドベスト・ウィートウイスキーを受賞したアメリカ産のウイスキーは、
2年連続で日本産のミズナラ樽で熟成した原酒を使用しているなどともいわれています。
秩父のベンチャーウイスキーの社長は、このほど秩父市長に受賞の報告に訪れ、
市長から『秩父の誇り』と読売新聞埼玉版にありました。 受賞製品は500本製造
され、1本19万8000円(税込み)で販売されるそうです。
私の、ウイスキーの想い出は、学生の頃、詰襟でショットバーなどに行って、ス
トレートダブル・・など無理して飲んだことがありました。 その頃は、たばこ
とかお酒とくに、カウンターバーなどでジャズかなんかを聞きながら、きっと格好
をつけていたのだろうと思います。 社会人となり札幌勤務のときは、ひげの『ブ
ラックニッカ』愛用で、大して飲めもしないのに香りや雰囲気が好きでした。
(ネット画像より)
あと、ウイスキーの想い出といえば、営業でニッカ様を担当させていただいた頃
に、仙台市ニッカ1番丁にある宮城峡蒸留所(ニッカ工場)を見学させてもらい、
丁寧に製造過程の説明を受け、最後の試飲では、2年ものから14年物までビーカー
に入ったウイスキーが出ました。 若いのは、ほとんど透明な感じで、ピリピリし
てとても飲めませんでした。5年物くらいから、琥珀色がついてきてまろやかになり、
年数と共に熟成された本物になるのですね。 樽の作り方などを質問しましたが、
企業秘密とかで詳しく教えてもらえませんでした。
そんなことがあって、青山のニッカ本社に伺ったりした折には、同じビルの地下
『ウスケボー』にも立ち寄ったものでした。
(ネット画像より)
ウイスキーはそれほど詳しくありませんが、ウイキペディアなどにその分類があ
り、その概要を、抜粋して以下に列記しました。
ウイスキーの材料による分類
・モルト・ウイスキー スコッチ・ウイスキーでは大麦麦芽(モルト)のみを原料
とするもの。アメリカン・ウイスキーでは、大麦が原料の51%以上を占めるものを
指し、大麦のみを原料とするものはシングル・モルトウイスキーと呼ばれる。
・グレーン・ウイスキー トウモロコシ、ライ麦、小麦などの穀物(grain)を主原
料に、大麦麦芽を加えて糖化・発酵させたウイスキー。連続式蒸留機による蒸留を
経るため、モルトウイスキーに比較して飲みやすい反面、香味に乏しく、通常はブ
レンデッドウイスキーに加えられ、風味を和らげる。
・ブレンデッド・ウイスキー 主に、モルト・ウイスキーとグレーン・ウイスキー
をブレンドしたもの。大量生産や品質の安定に適している。
・ライ・ウイスキー ライ麦を主原料とするウイスキー
・コーン・ウイスキー トウモロコシを原料とする。バーボン・ウイスキーのうち、
原材料の80%以上にトウモロコシを用いたもの。バーボンウイスキーとは、アメリカ
ケンタッキー州を中心とする地域で生産されるウイスキーをいう。
また、ウイスキーは生産地域による分類で呼ばれることも多くあります。
・スコッチ・ウイスキー スコットランド
・アイリッシュ・ウイスキー アイルランド
・ウエルシュ・ウイスキー ウエールズ
・イングリッシュ・ウイスキー イングランド
・アメリカン・ウイスキー
・バーボン・ウイスキー ケンタッキー州バーボン群中心
・テネシー・ウイスキー テネシー州中心
・カナディアン・ウイスキー
・ジャパニーズ・ウイスキー
これまで、私などは、スコッチ〈スカッチ〉かバーボンなどの大きな区分でウイ
スキーを区別していましたが、正しくはいろいろと種類があるのですね。
ジャパニーズウイスキーの定義が、今年2月日本洋酒酒造組合によって、
・原材料には麦芽、穀類、日本国内で採水された水のみを使用すること。
・糖化、発酵、蒸留は日本国内の蒸留所で行うこと。
などとされています。
歴史的には、蒸留技術の進展によるようで、蒸留そのものは紀元前2000頃にメソ
ポタミア地方に存在していたようですが、明確には13世紀のイタリアが現代のルー
ツといわれ、15世紀までには、スコットランド、アイルランドに蒸留技術が伝わり
当初、アルコール蒸留は薬用目的であったが、それが今日のウイスキーへと発展す
るのです。
アメリカでは、独立戦争(1775年-1783年)の頃から製造が始まり、原材料の多様
化も進み、一方、スコットランドなどでは、製造方法の改良などを経て大きく発展
するのです。
日本では、1853年の黒船来航の際、江戸幕府側の役人や通訳らが、ウイスキーを
振舞われたのが最初のようで、、1871年には日本人向けに輸入されていた記録があ
るそうです。
そして、1918年にスコットランドへ留学してウィスキー製造を学んだ『マッサン』
につながり、日本初のモルト・ウィスキー蒸留所(山崎蒸留所)の建設が1923年に
始まって、1929年に国産第一号「サントリーウヰスキー白札」が販売されたのでした。
ウイスキーがお好きでしょ Whiskey ga osukidesho/岡田卓也(サックス演奏) [