蓼科浪漫倶楽部

八ヶ岳の麓に広がる蓼科高原に、熱き思いあふれる浪漫知素人たちが集い、畑を耕し、自然と遊び、人生を謳歌する物語です。

音符の発明  (bon)

2021-08-08 | 日々雑感、散策、旅行

 コロナ禍でコンサートなどが軒並み中止となって久しいですが、コンサートという
制度(集合して音楽を聴く形式)が始まったのはそれほど古くはなく、1790年代に
ハイドンをロンドンに招いて演奏会シリーズを開いたのが始まりだそうです。
 そしてコンサートホールとして設備が整えられた演奏会場がヨーロッパ各地に建設
されたのは19世紀の後半になってからで、ニューイヤーコンサートで有名なウイーン
の楽友協会ホールは1870年のオープンだそうです。

          

 こんな記事を見ていた時にフッと「音符はいつ頃どうして発明されたのか?」み
たいな疑問が頭に浮かんだのです。音の高低、長さ、強弱など時間軸を伴って表現
される音楽をどの様に表わしたのか・・にわかに知りたくなったのです。

 考えていることを表示する、伝える、記録して残すなどは古代から象形文字などが
発明されそれらが発展して文字として進化してきたことは、いろんな機会にそれなり
に理解してきましたが、音楽、つまり昔にも民族音楽なども人々の暮らしの中に存在
していたと思うのですが、これをどの様にして表現し記録してきたのでしょうか?

 そもそもは、文字も音楽も口伝(口承)であったと推測されますが、音楽が口承
だけだと単純なメロディーは伝えられても、和音や複合した音などは伝えられない上、
その人がいなくなればそれで終わってしまうことになります。 そしてその音楽を
記録して残しておくことができませんし、何より作曲するには何らかの表記が必須
でしょう。

 バッハやモーツアルト、ベートーベンが作曲し種々の楽器で演奏できるためには
共通の表記が必要であり、今日まで数々の名曲が残されてこなかったことになります。

         音符 
           (ネット画像より)

 私は子供のころから歌が好きでよく歌っていましたが、音楽については皆目勉強
していませんから、にわか勉強の以下の記述に自信がありませんが、ネットなどを
見て、興味のある部分を拾ってみました。

            

 まず、いつ頃音符が発明されたか? については、11世紀ごろ、グイド・ダレッ
ツォというベネディクト会修道士の考案した方式にさかのぼるのだそうです。
 彼は、何百もあるレパートリーをなんとかして聖歌隊員におぼえこませようと苦
心し、『聖ヨハネ賛歌』を利用して高さの異なるそれぞれの音に名前をつけ、旋律
を歌えるように記述しました。聖歌隊に正しい音階を教えるために音符を発明した
のです。

 タイトルを「音符の発明」としていますが、さらに言えば、音符に「記譜法」が
セットされていて、現在最も一般的な、水平に引かれた五本の線を用いる五線記譜法
で各種の音符が5本の水平線によって音高が相対的に示される形式です。 さらに、
この五線の左端に音部記号(ト音記号、へ音記号など)を記します。 この五線を
右に進むことで時間を経緯させているのですね。世界共通の音を表す記号、記法が
発明されたのです。

       現代の楽譜例 (ウイキペディアより)
        

 発明当時は、へクサコード(6音)で、「ウト―レ―ミ―ファ-ソ-ラ」(日本式
階名では、ハニホヘトイに相当)であったそうです。 その後「シ」の音(階名)が
追加されたそうです。「ウト」は「ド」に変更されました。

 また、音の強弱や情況を表す強弱記号等の登場は、18世紀になって登場しその後
はいろいろと工夫され多種の音楽記号が生まれてきたそうです。

            

 音名というのは、音の高さを表し日本式では、ハニホヘトイロ、英語、ドイツ語
ではラテン文字が使われています。

      音名 (なるがっきHPより)
    

 

 ここで、横道にそれますが、ドレミファソラシを日本表記にしますとハニホヘト
イロですし英語表記しますとCDEFGABとなり、イロハニ・・やABCD・・にならず、
「ド」の音が
なぜ「C」や「ハ」になるのか? Aの音がなぜ「ラ」になるのか? 
はっきりとした理由は分らないようですが、昔は、ドからはじまる「ハ長調」より、
ラから始まる「イ短調」が主流であったとの説がありました。

 また、ドレミファソラシドの音階を発明したのはあのピタゴラスなのだそうです。
2本の弦の長さをそれぞれ変えて同時に弾いて、調和する音とそうでない音を区別
することで音階を構成したそうです。

 ついでに、1オクターブには12の音があり(ピアノの鍵盤の白鍵、黒鍵を順に、
①ド、②ド#(レ♭)、③レ、④レ#(ミ♭)、⑤ミ、⑥ファ、⑦ファ#(ソ♭)、
⑧ソ、⑨ソ#(ラ♭)、⑩ラ、⑪ラ#(シ♭)、⑫シ)、その12の音は、隣り合う
半音間での周波数の比率は同じになっています。通常、ピアノの49番目の「ラ」の
音を基準とされていますがこの周波数は440Hzです。

           

 明治時代には、階名をヒフミヨイムナ(ドレミファソラシに対応)と称しており、
そのうちヨとナすなわちファとシを抜いた音階を用いた「ヨナ抜き音階」が存在し
ていました。 
明治35年の「美しき天然」はヨナ抜き音階です。

           

 音楽の表記記号には、強弱(フォルテやピアノ、ピアニッシモなど)や次第に大
きく、小さくのクレッセンド、デクレッセンド、その他弾ませて歌うスタッカート、
延ばすフェルマータ、繰り返しのダカーポ・フィーネなどなどたくさんの表現が作
られてきたのでしょうね。

 

 日本の伝統音楽における楽譜は、三味線、尺八などそれぞれ独特の表記法が採用
されていますが、難しいので言及しないことにしました。

       天平琵琶の譜 (ウイキペディアより)
        

 

[DTM - UTAU] ダレッツォ(グイード):聖ヨハネ賛歌(ドレミの由来)

 

芹 洋子 美しき天然

 

 

 

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