今年最初の園芸友の会例会(サイバーサロン)は、昨日(1/27)土曜日の午後
2時から4時まで長丁場でありましたが楽しい話題に引き込まれながら、無事本年の
溌溂としたスタートとなりました。
元日に起こった能登半島地震で被災された方々に心を寄せながら、例会は予定
議題に沿って進められました。 冒頭、T会員から、2日に発生した羽田の航空機
事故にからんで、その1日前(つまり元日)に自身が伊丹発ー羽田午後2時着の飛
行機を利用したことに加えて、1985年の日航ジャンボ機 御巣鷹山墜落の前日の同じ
飛行便、日航123便に乗せた子供2人を羽田空港で見送った・・この両事故のどちら
もその前日という偶然に肝を冷やし、命拾いをしたことに感謝されていました。
サイバーサロン(16)(関東×4、福岡、堺)
・フルーツ栽培あれこれ について、稲作を実施する傍ら、いろいろな果実、
野菜を栽培されていて、その中からいくつかの紹介がありました。とくにパパイヤ
栽培について、これまで青い実で終わっていて野菜と同じように食していたが、
これを何とか黄色く熟したあのパパイヤとするための実験を始めた報告です。
ビニールハウスの中にさらにハウスを造り2重ハウスとして、その中にヒーター
を入れて越冬させてみている。これまでのところの2重ハウス内温度は、図のように、
最低温度が5℃を保っているので、上手く越冬でき、今年の秋には黄色い熟した
パパイヤを収穫出来るのではないかと期待されていました。
青い実のパパイヤ
ハウス内のパパイヤ(左端) 温度計測(最上グラフが2重+ヒーター)
(グラフ下の2つは、1重ハウス、外気)
パッションフルーツは、8月の収穫の後、ハウス内で2度目の開花があり翌年2月
頃にも完熟した果実を収穫出来るそうです。
パッションフルーツ(完熟も見られます) 種なしキンカン
キンカンはこれまで種(タネ)あり種だけ栽培していたが、この度種(タネ)なし
キンカンにチャレンジしている。ジャムつくりには種なしは便利だとのこと。 この
他、レモン、スダチ、イチジク、ビワなどの栽培報告がありましたが、それぞれの
植物の特性を観察し、それに合わせた工夫が凝らされて、物言わぬこれらの果実の
栽培を熟知されている様子が伺えました。
さらに野菜栽培の現在の状況報告がありました。広い畑の畝に、タマネギは少し
成長が始まっていて、エンドウは、早や蒔きと遅蒔きの時差つくりがなされていて、
ソラマメも順調に成長していました。 いちごもしっかりと根付いて春を待っています。
エンドウ(早や蒔き:左と遅蒔き:右) イチゴの現状(800株)
裏作として栽培するジャガイモは現在、植え付け直前で、植え付けタイミングが
極めて重要であるとのことでした。つまり、早く植えすぎると伸びた葉に霜が降り
枯れてしまうことになり、そうかといって、遅く植えると収穫時期が遅くなり田植え
時期を逃すことになってしまう。つまり二毛作をうまくやり遂げるコツがいるので
すね。
・2つ目の報告は、自作の松飾りほか の取り組みについて発表がありました。
自宅の松の剪定枝を利用して、その他材料も自宅庭の ゆず、赤い実の付いたセン
リョウ、長い羊歯の葉を用いて、購入したのは新藁の輪飾りだけで、「手製の松
飾り」を作った楽しい報告でした。費用はなんと、輪飾り2個分の290円だったそ
うです。
松飾りの材料(藁の輪飾り以外は自宅調達) 出来上がった松飾り
もう一つの発表は、ドラセナの挿し木にチャレンジされた報告でした。 既に
40年を過ぎた幸福の木、ドラセナが天井に着いてしまったため、これを剪定して、
挿し木で増やす試みの報告でした。 幹径2センチ、長さ約1.5mの幹を5等分にカッ
トして、6月頃に器に水差しして3か月ほど経過すると白い根が出たので、鉢に
植えこみ4か月ほど経った現状は以下の写真のように幹に芽が出てきています。
伸びすぎたドラセナ 挿し木(4か月経過)
このまま冬越しをして葉が伸びてくれば成功とありましたが、すでにほぼ成功
だと思われます。
挿し木など、実生ならなおさらですが植物の生命力を見る楽しみは格別の感動
があります。
・3つ目の報告は、メグスリノキの奮闘 ということで、ベランダでの鉢植えで
根が大きくなりすぎたため、これを1週間かけて解体した報告でした。45㎝のプラス
チック鉢に10年近くそのままにしていたため、根が張り過ぎてこれを取り外すのに、
大工道具・・ノミと金づち、万能のこぎり、鉄の爪などを使ったこと。7㎏ほどに
丸く固まった根の塊を、ノミを使ってトンカチしながら3つに切り分け、更に根に
絡まった、石のような土を取り除いた‥奮闘記でした。
メグスリノキは珍しい木で、秩父の慈眼寺などに大きな木が聳えていたりして、
昔は眼の治療薬や肝臓の調整薬として用いられ、あの黒田官兵衛の父、重隆はこの
木で巨万の財を成したそうですが、秋には素晴らしい紅葉を見せるなど、会員から
は「もったいないことをした」とのため息がありました。
鉢から取り出し 根を3分割
在りし日の姿 と 紅葉
(中央がメグスリノキ)
これらの報告事項の後、昨年暮れあたりから、旧友との語らいや飲み会などが
あり、久しぶりに懐かしく旧交を温めることが出来たとの充実したお話や、毎年の
行事となっているニューイヤーコンサートを、東京オペラシティホールで楽しまれ
たお話、更には、この厳寒にありながら、早朝3時ころに散歩を続けられていると
いうやさしい強者のお話もありました。
まだ、談笑を継続したい雰囲気でしたが、次回を楽しみに、2時間にわたる例会は
お開きとなりました。
Larry Elgart - HOOKED ON SWING - HD