今年の日本シリーズは、日本ハム・大谷対総合力の広島カープといった感がありました。大方の評論家の意見としても、大谷が2勝すれば日本ハム有利、大谷を攻略すれば広島有利というものでした。私も同じ思いでしたが、どちらに転ぶかと言えば、大谷翔平の勢いに分があると正直なところ思っていました。
ところが、初戦で大谷がまさかの敗戦を喫すると、2戦目もミスが絡んで日本ハムがなすすべなく敗れ、圧倒的な不利な状況に追い込まれました。大谷が攻略されたことに加え、打の中心である中田が完全に封じられたことも痛かったです。完全な負けパターンです。
そして、日本ハムがホームに戻り、形勢を逆転するきっかけを掴めるかがポイントでしたが、引退を表明した男気・黒田が6回で降板したものの、7回まで2対1で広島がリードする展開でした。まさかの広島3連勝かという展開でしたが、ようやく中田がタイムリーを放ち、2対3と逆転しました。その後、同点に追い付かれましたが、延長で今度は大谷がサヨナラタムリーを放ち、一矢を報いました。
0勝3敗と、1勝2敗では、天と地ほどの差があります。まだ、広島優位の状況は変わりませんが、中田と大谷で勝った意味は大きいです。見どころ満載の今シリーズが、短期間で終わってしまうのはもったいなさすぎます。是非とも、もつれにもつれて、7戦まで行ってほしいと思います。
どちらのファンでもない私としては、最後に笑うのがどっちでも構いません。引退の花道を飾る黒田であればそれも良し、日の出の勢いのスーパースター大谷であればそれも良しです。
地域スポーツとして根づき始めたことを示す代表格の両チームです。プロ野球の発展に資する熱き戦いに期待です。