今日明日のニュースや新聞は、早実、清宮だらけでしょうから、こちらは東海大菅生にスポットをあてたいと思います。
昨年の決勝は、神宮で見ていました(「第96回全国高等学校野球選手権大会西東京大会決勝!」)。そして、昨年は日大鶴ヶ丘を応援していました。
今年はテレビ観戦ですが、東海大菅生を応援です。東海大菅生には何のゆかりもありませんが、対戦相手の早実が、日野、八王子、日大三高と私が応援する方のチームをことごとく破ってきたからです。
今年の東海大菅生を見るのは初めてですが、エースで4番の勝股、そして3番の主将江藤がチームの中心ということです。そして、この二人が中心選手の名に恥じない活躍を見せました。
勝股投手は、返球を受けると間髪置かずテンポよくどんどん球を投げ込みます。かと言って、制球がいいわけではなく、テンポよくストレートで四球を出したりもするのですが、意に介することなく、マイペースでピッチングを続け、7回までゼロ行進でした。話題の清宮も、初打席では良い当たりをされ、四球を一つ与えたものの、ヒットは打たれませんでした。
一方、主将の江藤も初回にファインプレーで勝股を助けると、3回には1点先制後にライトスタンドに3ラン本塁打を叩き込みました。これがまた技ありの一打で、内角低めに落ちる球をうまくすくい上げて、スタンドに運びました。
6回にさらに1点を追加し、7回まで0対5できた時には、東海大菅生が勝つことを信じて疑っていませんでした。しかし、8回に悪夢が待っていました。
先頭打者は打ち取った当たりだったものの、足が速く内野安打に。そして、2番はレフト前にクリーンヒット。ここで迎えるは、3番清宮。しかし、ここをセカンドゴロに打ち取る。ひっかけた当たりでダブルプレーにとれなかったのが痛かった。4番加藤とは勝負を避けたかストレートの四球で満塁。ここから、ヒットが続き、点差を詰められ、またダブルプレー崩れの間に1点差まで詰め寄られる。清宮の当りといい、この当りといい、どちらかでダブルプレーを取れていれば、展開は違っていたでしょう。
そして、ここからが東海大菅生にとって、他の学校と戦うのとは違う厳しい局面でした。今日の観客は、3万4千人で予選史上最高入場者数だったそうです。そして、早実側の一塁から右翼にかけての方が密度濃く埋まっています。そして、1点獲るごとに「紺碧の空」の大合唱がスタンドにこだまします。そして、投球がボールになるたび、大歓声です。これが第1回の選手権大会に出場した伝統校を相手にするということです。強気の投球を続けてきた勝股投手も、たまらず押し出し四球で同点となりました。
ここで東海大菅生はたまらず投手交代。しかし、一度大きく変わった流れを元に戻すことは出来ずに、連続押し出しで3番手と交代。さらに1点を追加され、8対5と逆転されてしまいました。
9回裏に、3番江藤が1点を返すタイムリーで意地を見せ、4番勝股が本塁打で同点の場面を迎えましたが、今日無安打の勝股は芯で捉えきれず、センターフライでゲームセットとなりました。
野球に「たられば」はありませんが、相手があれほど対戦チームに圧力をあたえる伝統校でなければ、8回の内野安打や2つの併殺崩れのどれかでアウトがとれていれば、勝利の女神は東海大菅生に微笑んでいたと思います。そして、より本質的な課題は、投手の2枚目のカードがなかったことですね。投手一人では、長丁場の予選は戦えませんし、よしんば勝ち抜いたとしても、甲子園で勝ち進むのは難しいですね。
でも、ただでさえ伝統校の圧力をかける上に、さらに「清宮フィーバー」で盛り上がる早実相手に、東海大菅生は、本当によく戦いました。胸をはってほしいと思います。
あまりにも予定調和的で気に入りませんが、西東京代表となった以上、これからは早実を応援しましょう。大物1年生清宮の話題が過熱する中、高校野球100年の記念の大会で第1回大会の出場校として甲子園出場を決め、開会式で早実の大OB王貞治さんが始球式を務めるとは、本当に出来すぎです。この上、開幕戦でも引き当てたら、それこそ何かが起きるかもしれませんね。
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