母乳と虫歯について医師や保健師に誤解があるように思います。
夜間の授乳は、虫歯になるといったことや母乳には栄養がないといったようなことを言われます。
渡辺眞史先生に回答していただきましたので参考にしてください。
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1歳児健診で、夜間の授乳(母乳なのに)が虫歯になると言われました。
保健師さんの問診と、その後の歯科相談で、両方から「いつまで母乳を続けるつもりですか」と言われました。
「自然卒乳を待つつもりです」と答えたところ、断乳の指導はありませんでしたが、歯科指導では、「夕食後の歯磨きあとの授乳、夜間の授乳、こういうのが危険」とことあるごとに「危険、危険」とくり返され、嫌な気持ちになりました。
今も夜はおっぱいがないと眠れないし、夜中に1~2回はおっぱいをあげています。
そのたびに歯磨きしなさいと言わんばかり。 食後の歯磨きはしっかりしているつもりですし、その後の水分はお茶か母乳で ジュース等は与えていません。
母乳自体に虫歯になる要素(原因)はないと考えていましたが、よいのでしょうか? また、「もう母乳に栄養はない」というようなことを言われましたが、本当でしょうか? 母乳の成分は母親の血液だから、大丈夫では?とは思うのですが。
これからもおっぱい育児を続けていくつもりに変わりはありませんが、アドバイスを頂けると嬉しいです。
宜しくお願い致します。
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回答 たまごママネット医師団
母乳には身体が成長するための栄養、身体を丈夫にする免疫、基本的信頼関係を築く心の栄養の役割があります。心の栄養が注目される前は1才になり離乳食を食べるようになれば母乳にこだわる必要はないと考えられました。しかし1才を過ぎても母乳には大切な役割があり、母親に抱かれおっぱいを含ませてもらうことからくる安心感が基本的信頼関係を築くうえで大切なことと考えられています。
このため世界的に赤ちゃんが望めば2才以上まで母乳育児を続けることが勧められています。
歯科の先生や保健師さん達の中には虫歯だけをとらえてこの心の栄養のことまで考えてくれないことがあります。このため母乳を止めるように指導されることがあります。
虫歯は母乳だからできやすいできにくいということはありません。
この時期には栄養の主役は母乳以外の食べ物です。特に砂糖の含まれる食物は歯に歯垢を作ります。
眠っているときには唾液の分泌が少なくなり歯垢の中に虫歯菌が繁殖しやすくなります。
この虫歯菌が酸を作り続けることで虫歯となります。
離乳食や甘いジュースなどをとり歯が汚れたままで夜間に母乳を飲むと虫歯を作ることがあります。
このため夜間の授乳だけを取り上げて母乳は虫歯を作ると言われてしまいます。
虫歯の一番の原因は歯垢ですから眠る前に歯の手入れをして歯垢を取り除ききれいな歯にすることが大切です。少なくとも1日1回はガーゼか歯ブラシでしっかりと歯の表面を磨いてください。
食事は砂糖を使いすぎないようにし、市販のジュースやスポーツ飲料、乳酸飲料などには砂糖がたくさん入っていますから与えないでください。
甘い味を好むようになると虫歯になる危険が高まります。
1才を過ぎると母乳には栄養がないともよく言われますが、母乳には充分な栄養があります。
母乳は飲み始めと飲み終わりでは成分が違います。
1日の中でも朝の母乳と夕方の母乳では成分が違います。
生まれて間もないときの母乳と数ヶ月したときの母乳、1才過ぎの母乳ではその成分が違います。
母乳のよいところはその時その時の赤ちゃんに必要な成分の母乳が作られているということです。
これは人工乳にはまねのできないことです。
1才過ぎてからの母乳はその時に必要な栄養成分をしっかり含んだ母乳です。
生まれて間もない時の母乳に比べさらさらした母乳のため栄養がないなどという誤解が生まれたのかもしれません。 歯の手入れをしながら母乳育児を楽しんでください。
日本母乳の会で「母乳と虫歯を考える」という本を出しました。
『日本母乳の会』のホームページから求めることができます。
渡辺眞史先生 山形県立中央病院小児科
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いかがでしたか。素晴らしい回答ですね。 皆さんも参考にしてください。 おっぱいは「心の栄養」です。
卒乳まで皆さん母乳哺育を楽しんでください。
卒乳とは、赤ちゃんが自然におっぱいとさよならすることです。
親の都合でやめるのは卒乳ではありません。
断乳です。
夜間の授乳は、虫歯になるといったことや母乳には栄養がないといったようなことを言われます。
渡辺眞史先生に回答していただきましたので参考にしてください。
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1歳児健診で、夜間の授乳(母乳なのに)が虫歯になると言われました。
保健師さんの問診と、その後の歯科相談で、両方から「いつまで母乳を続けるつもりですか」と言われました。
「自然卒乳を待つつもりです」と答えたところ、断乳の指導はありませんでしたが、歯科指導では、「夕食後の歯磨きあとの授乳、夜間の授乳、こういうのが危険」とことあるごとに「危険、危険」とくり返され、嫌な気持ちになりました。
今も夜はおっぱいがないと眠れないし、夜中に1~2回はおっぱいをあげています。
そのたびに歯磨きしなさいと言わんばかり。 食後の歯磨きはしっかりしているつもりですし、その後の水分はお茶か母乳で ジュース等は与えていません。
母乳自体に虫歯になる要素(原因)はないと考えていましたが、よいのでしょうか? また、「もう母乳に栄養はない」というようなことを言われましたが、本当でしょうか? 母乳の成分は母親の血液だから、大丈夫では?とは思うのですが。
これからもおっぱい育児を続けていくつもりに変わりはありませんが、アドバイスを頂けると嬉しいです。
宜しくお願い致します。
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回答 たまごママネット医師団
母乳には身体が成長するための栄養、身体を丈夫にする免疫、基本的信頼関係を築く心の栄養の役割があります。心の栄養が注目される前は1才になり離乳食を食べるようになれば母乳にこだわる必要はないと考えられました。しかし1才を過ぎても母乳には大切な役割があり、母親に抱かれおっぱいを含ませてもらうことからくる安心感が基本的信頼関係を築くうえで大切なことと考えられています。
このため世界的に赤ちゃんが望めば2才以上まで母乳育児を続けることが勧められています。
歯科の先生や保健師さん達の中には虫歯だけをとらえてこの心の栄養のことまで考えてくれないことがあります。このため母乳を止めるように指導されることがあります。
虫歯は母乳だからできやすいできにくいということはありません。
この時期には栄養の主役は母乳以外の食べ物です。特に砂糖の含まれる食物は歯に歯垢を作ります。
眠っているときには唾液の分泌が少なくなり歯垢の中に虫歯菌が繁殖しやすくなります。
この虫歯菌が酸を作り続けることで虫歯となります。
離乳食や甘いジュースなどをとり歯が汚れたままで夜間に母乳を飲むと虫歯を作ることがあります。
このため夜間の授乳だけを取り上げて母乳は虫歯を作ると言われてしまいます。
虫歯の一番の原因は歯垢ですから眠る前に歯の手入れをして歯垢を取り除ききれいな歯にすることが大切です。少なくとも1日1回はガーゼか歯ブラシでしっかりと歯の表面を磨いてください。
食事は砂糖を使いすぎないようにし、市販のジュースやスポーツ飲料、乳酸飲料などには砂糖がたくさん入っていますから与えないでください。
甘い味を好むようになると虫歯になる危険が高まります。
1才を過ぎると母乳には栄養がないともよく言われますが、母乳には充分な栄養があります。
母乳は飲み始めと飲み終わりでは成分が違います。
1日の中でも朝の母乳と夕方の母乳では成分が違います。
生まれて間もないときの母乳と数ヶ月したときの母乳、1才過ぎの母乳ではその成分が違います。
母乳のよいところはその時その時の赤ちゃんに必要な成分の母乳が作られているということです。
これは人工乳にはまねのできないことです。
1才過ぎてからの母乳はその時に必要な栄養成分をしっかり含んだ母乳です。
生まれて間もない時の母乳に比べさらさらした母乳のため栄養がないなどという誤解が生まれたのかもしれません。 歯の手入れをしながら母乳育児を楽しんでください。
日本母乳の会で「母乳と虫歯を考える」という本を出しました。
『日本母乳の会』のホームページから求めることができます。
渡辺眞史先生 山形県立中央病院小児科
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いかがでしたか。素晴らしい回答ですね。 皆さんも参考にしてください。 おっぱいは「心の栄養」です。
卒乳まで皆さん母乳哺育を楽しんでください。
卒乳とは、赤ちゃんが自然におっぱいとさよならすることです。
親の都合でやめるのは卒乳ではありません。
断乳です。