「県立相模原公園」の「イベント広場」、「ジュウガツザクラの咲く丘」そばの「遊歩道」沿いの花壇に今、数百本の可憐な「アネモネ」が咲き始めている。古くから人との関わりが深く、神話や伝説にも多く登場している「アネモネ」はクリスマスローズ、ラナンキュラス、クレマチスなどと同じキンポウゲ科の植物。キンポウゲ科のイチリンソウ属で1つの茎から1つの花を咲かせる。日本では初夏に地上に出ている草や茎や花が枯れ後に土の中で球根を作る。暑い夏は球根のまま土の中で過ごし、秋になると芽を出し始める。春の日差しが少しずつ届くようになる3月後半から綺麗な可愛らしい花を咲かせる。花色は赤や白、紫や青の他にもパステル系の色、一重や半八重、八重の形と種類は多く鉢植えや切り花でのアレンジメントにも人気がある花。アネモネは学名「Anemone coronaria」、和名は「牡丹一華(ボタンイチゲ)」。アネモネは光がないとすぐに花は萎み、摘み取るとすぐに枯れてしまうため、古代ギリシャでは死を象徴する花だと言われ寂しいエピソードを持つアネモネの花言葉には「はかない恋」、「見捨てられた」、「恋の苦しみ」、「薄れゆく希望」という寂しい意味の花言葉と「無邪気」、「待望」、「清純無垢」など心が救われるような花言葉も持っている。(2004)
八王子片倉に片倉城跡(室町時代に築城)をそのまま公園として昭和47年に開園した「市立片倉城跡公園」はある。本丸、二の丸があったところが一番高いようで標高110~144m。片倉城は「小比企丘陵」の東の先端部分に室町時代に大江広元を祖先とする長井氏によって築城された。広さ約6haの園内には入口前に「彫刻広場」、左に「はす沼」、右に「いこいの広場」、遊歩道を上っていくと「休憩広場」、「奥の沢」がある。当園は桜、カタクリの名所でその他ハス、ショウブ、ツツジ、アジサイと四季の花で彩られる。正面入口から入園するとすぐ数々の彫刻作品が常設展示されている「彫刻広場」があり芸術へのプロローグという感じである。ここには八王子市が実施した「彫刻のまちづくり―まちは大きな美術館―」 というパブリックアートの活動によって設置された104基の彫刻の内19基、八王子を愛した「北村西望」氏ゆかりの「西望賞」の受賞作品を市が購入し展示がスタートした。 東側の東屋から彫刻の広場にかけて大半の14基、いこいの広場付近に数基が設置されている。作品名と作者は「ダンシングオールナイト」(江里敏明)、「早く来ないかなあ」(宮瀬富之)、「春風」(木内禮智)、「希望」(長江録弥)、「少年」(瀬戸剛)、「貌」(溝口寛)、西望自刻像(北村西望)、「浦島-長寿の舞」(北村西望)、「雪の朝」(今城國忠)、「憧れ」(山本眞輔)、「風景-海」(桑山賀行)、「独」(雨宮淳)、「アテネの戦士」(久保浩)、「春を感じて」(土田副正)、「夢につつまれ」(石黒光二)、「酔っぱらい」(坂坦道)、「ダナエ(黄金の雨)」(亀谷政代司)、長い髪」(鷲見香治)、「春休み」(東山俊郎)で見事な作品ばかりである。(2004)
西望自刻像
アテネの戦士
西望自刻像
アテネの戦士