相模原市南区下溝にある「県立相模原公園」の芝生広場の一角に数本の「タマワナザクラ」(玉縄桜)が植栽されている。この桜は園芸栽培される落葉高木で雌雄同株、鎌倉市を発祥とする桜の一品種である。「県立大船フラワーセンター」がソメイヨシノの自然交雑の実生株を生育中、ソメイヨシノより半月ほど発芽が早く花も早咲きする一本が発見された。同センターの所在地「玉縄」の地名に因み「玉縄桜」と命名された。昭和49年(1974)から挿し木・接木で繁殖が開始され、平成2年(1990)に農林水産省に品種登録された。ソメイヨシノにオオカンザクラが入っているといわれている。まだ実は1㎝と小さいが先端は赤くミニサクランボのようである。食べても問題はないようであるが、サクランボ(桜桃)と違い酸っぱく苦みがあるようである。(2004)
相模原市下溝に四季の花の絶えない「県立相模原公園」のクスノキゲートを入った「みんなの花壇」奥の「芝生広場」から「イベント広場」側の遊歩道100mに渡って瑠璃唐草の「ネモフィラ」が例年より早く見頃を迎えている。「ネモフィラ」はムラサキ科のネモフィラ属の植物で、一本一本は本当に小さな愛らしい花であるが、満開となって咲き揃いこれだれ密集するとまるで青い絨毯を敷き詰めたようでもあり、深海か宇宙を泳いでいるようでもある。幻想的な美しすぎるブルーの花景、森の妖精たちのような「ネモフィラ」ワールドに身も心もうっとりである。(2004)
相模原市中央区上溝にある造園会社の庭先で「藤の花」が見事に咲き誇っている。ここは知る人ぞ知る相模原の「藤の名所」で、聞くところによると樹齢は40年で相模原市の指定木とされている。「藤」は日本古来の花木で万葉集にも詠われたり、香りが強く、たおやかにしなやかに咲く藤は古来から女性らしさの象徴となっている。ここ数日の高い気温で一気に6~7分咲きとなっていた。10m程の長い藤棚には紫色の花房が地面に着きそうなくらい枝垂れる独特の花姿で見事な美しい「藤棚」となっている。藤の蔓が伸びる特性を生かして道路沿いの「螺旋状の円柱形の塔」まで蔦って上へ上へと伸び、まさしく「藤タワー」を作り上げている。ちょうど角地にあり藤の花房を間近で見られて、花香の匂いも嗅ぐことができ、また藤棚の下に潜ってのアングルにもトライした。3年前に比し半分ほどのボリュームとなってしまったが、この美しさはさすが造園の会社とあって手入れ、育て方、剪定、咲かせ方はお手の物のようで綺麗に仕上がっている。藤は「優しさ」とか「歓迎」が花言葉である。こうして鑑賞&撮影に訪れていることを優しく歓迎してくれているようだ。(2004)