相模原市南区下溝に市民の憩いの場、広大なオアシスのような「県立相模原公園」はある。今、紅葉で彩られた「芝生広場」の一角に植栽されている大きな頑丈そうな樹木に何本ものロープを吊るしてハーネスを頼りに木の上に上っていく「ツリークライミング」を実施していた。このスポーツは自然に生えている木を使って楽しむアウトドア・アクティビティである。発祥の地はアメリカで「アーボリスト」(樹護士)と呼ばれる人たちが、樹木を管理したり、遺伝資源を保存したりするために開発した技術でこれを応用したようである。このアーボリストには「ISA」という世界組織もあるようである。日本でも2000年に「ツリークライミングジャパン」(TCJ)が設立されている。木登り専用のロープとツリーハーネスと呼ばれる安全ベルトを装着し体をホールドしてくれるたので自由にすいすいと木を登っていくことができるということである。木のそばでは体験申し込み受付がされ数人がトライしていた。木や森、自然との一体感を味わい樹上から今までとは違う視点で森を見たり、五感を使い自然を体感すると新しい発見があるようである。(2411)
相模原市南区原当麻駅近くに栃木佐野の「天應院」が興りとされる曹洞宗寺院「龍淵山天応院」は鎮座している。明応4年(1495)季雲禅師が開山。当地を所領していた北条氏照の娘貞心尼が中興開基。創建(伝)は慶長元年(1596)。本尊は虚空蔵菩薩(十一面観音)。慶安3年(1650)に9石7斗の朱印を拝領、徳川家光の養育役の青山忠俊が再中興し墓所も境内一画にある。明治6年管内区画改正時、県内が20区の下に185の番組が置かれ、相模原は20組に属した時の役所が当寺に設置された。両脇には雷神、風神像を配した「山門」を抜けると石畳の参道、その両脇の幾つもの石碑が建てられている。その先に6年前に完成した入り母屋造りの「大本堂」と「庫裏」、「客殿」、本堂前に「道元禅師像」、左に下溝より移築した「薬師堂」がある。最近六体の「南無六道能化地蔵菩薩」も造られた。当寺は磯部の「能徳禅寺」を擁している。当寺は「武相四十八ヶ所観音霊場32番」、「関東九十一薬師霊場19番」の札所である。(2411)