私立探偵が死体で見つかり妻と5歳の娘が行方不明という事件の真相解明を被害者の父親から依頼された私立探偵リンカーン・ペリーが、事件を追い、街の有力者やロシア系マフィアと追いつ追われつ・・・というようなミステリーです。
主人公と相棒、知人の新聞記者の人物造形と台詞回し、ストーリー運びの巧みさはかなりいい線行っています。
法廷シーンもなく、弁護士が(殴られ役でしか)出てこないので、リーガル・ミステリーとは呼べませんが、そこを無視して評価すると、社会的な問題提起がなくカット割りがないグリシャムというか、プロットがややばたつくマルティニという感じです。
これが大学在学中の21歳が書いたデビュー作というのはビックリです。アメリカでは既にシリーズ第2作が発売されているそうで、期待の新人です。
グリシャムが、アメリカでは次々と新作を発表しているのになぜか日本語訳がぱったり止まっていて(アカデミー出版の超訳で「裏稼業」と「召喚状」が出た後リーガル・ミステリーはぱったり。私は白石訳のグリシャムの新作が読みたい!)、リーガル・ミステリーの新作に飢えている日本のリーガル・ミステリーファンには、一読の価値ありじゃないでしょうか。
原題:Tonight I Said Goodbye
マイクル・コリータ 訳:越前敏弥
早川書房 2006年8月15日発行 (原書は2004年)
主人公と相棒、知人の新聞記者の人物造形と台詞回し、ストーリー運びの巧みさはかなりいい線行っています。
法廷シーンもなく、弁護士が(殴られ役でしか)出てこないので、リーガル・ミステリーとは呼べませんが、そこを無視して評価すると、社会的な問題提起がなくカット割りがないグリシャムというか、プロットがややばたつくマルティニという感じです。
これが大学在学中の21歳が書いたデビュー作というのはビックリです。アメリカでは既にシリーズ第2作が発売されているそうで、期待の新人です。
グリシャムが、アメリカでは次々と新作を発表しているのになぜか日本語訳がぱったり止まっていて(アカデミー出版の超訳で「裏稼業」と「召喚状」が出た後リーガル・ミステリーはぱったり。私は白石訳のグリシャムの新作が読みたい!)、リーガル・ミステリーの新作に飢えている日本のリーガル・ミステリーファンには、一読の価値ありじゃないでしょうか。
原題:Tonight I Said Goodbye
マイクル・コリータ 訳:越前敏弥
早川書房 2006年8月15日発行 (原書は2004年)