伊東良徳の超乱読読書日記

雑食・雑読宣言:専門書からHな小説まで、手当たり次第。目標は年間300冊。2022年に続き2023年も目標達成!

「イリアム」を読む日々

2006-09-03 10:43:24 | Weblog
 8月の半ばからちょろちょろ読み始めて読み終わりが9月2日。エンタメ系でこんなにかかったのはかなり久しぶりです。

 何と言っても、この本、重い。中身が、ではありません(中身も、プルーストの引用とか、終盤でのキャリバンの言葉の日本語訳での文語体とかは、重苦しいですが)。物理的に、重い、分厚い。2段組で本文だけで747頁。厚さ4.4cm。私のルーティーンの読書スタイルの、持ち歩いて移動時間に読書、には不適。
 で、移動時間には軽い本を読みながら、並行してうちでは「イリアム」の日々でした。

 最初の方は、イリアム平原のトロイア攻囲戦の物語、未来の地球人類の物語、木星の半機械生物の物語の3つの物語が、別々に順番に進むのが読みづらくて、遅々として進みませんでした。数頁~十数頁で章が変わってぶつ切りに別の物語に交代するのですが、とりあえず一回り3章読んどこうとか、そんな感じで。
 8月28日まででようやく200頁くらいまできて話が見えてきて、最後までがんばるぞと思い、ちょうどというか、そこで読もうと思ってた8月29日の新潟出張で、初めてカバンに入れて外に持ち出しました。しかし、新潟出張の往復時間をフルに使って、ようやく250頁。3分の1。普通の本なら2冊は軽い、あわよくば3冊ってところなのに・・・。
 まだ4割も残ってるって途方に暮れましたが、まあ、ここまで来たら話も見えてきておもしろくなってきたし、勢いもあるし。で、夜寝る前に読み進みましたが、終盤での障害は、キャリバンとワームホール。キャリバンの言葉の日本語訳が文語体で読みづらい、というか読む気が失せる。キャリバンのキャラが、どこか指輪物語のゴクリをイメージさせてこれまでの進行にそぐわない。ワームホールがつながってという設定が、なんか安直。まあ、それまでの量子テレポーテーションや人間ファックスも同じようなものですが、巨大な通路まであけられると、ちょっと・・・。で、最後にスピードダウンしたものの、なんとか9月2日に読み切りはしました。
 でも、そこまでして読んで待っていたものが、あれですから(「イリアム」の記事をお読みください)。


コメント
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