帰宅途中の路上で刺し殺された女性が、毎年命日の度に山手線で寝込んでしまった女性の体に乗り移って1日だけ蘇り、その眼から家族(母と妹、恋人)のその後を見続けるお話。
恨み、それも犯人だけじゃなくて妹にも恨みを残して死んだ主人公が、1周忌には、その妹とできちゃった結婚をしようとする自分の元恋人の様子を知り愕然とし、恨みを募らせます。
しかし、毎回他人の体を使っているうちに、いろいろな人の人生を知り、時の経過や家族の変化に次第にあきらめというか容認に変わっていく、というような流れになります。
他人の体を使うことで少し変わった視点が得られ、他人を体を使うことでさまざまなトラブルに巻き込まれと、よかれ悪しかれ、霊が毎年1日だけ他人の体を使って蘇るというアイディアに支えられた小説です。そのアイディアとコミカルな部分が気に入ればいいでしょうし、そのあたりに振り回されてバタバタしてちょっと味わいに欠けるかなと感じればいまいちだなとなるでしょうね。

新津きよみ 角川春樹事務所 2006年9月8日発行
9月17日に産経新聞が書評というか紹介を書いていますね。
恨み、それも犯人だけじゃなくて妹にも恨みを残して死んだ主人公が、1周忌には、その妹とできちゃった結婚をしようとする自分の元恋人の様子を知り愕然とし、恨みを募らせます。
しかし、毎回他人の体を使っているうちに、いろいろな人の人生を知り、時の経過や家族の変化に次第にあきらめというか容認に変わっていく、というような流れになります。
他人の体を使うことで少し変わった視点が得られ、他人を体を使うことでさまざまなトラブルに巻き込まれと、よかれ悪しかれ、霊が毎年1日だけ他人の体を使って蘇るというアイディアに支えられた小説です。そのアイディアとコミカルな部分が気に入ればいいでしょうし、そのあたりに振り回されてバタバタしてちょっと味わいに欠けるかなと感じればいまいちだなとなるでしょうね。

新津きよみ 角川春樹事務所 2006年9月8日発行
9月17日に産経新聞が書評というか紹介を書いていますね。