子どもの頃の病気の結果、過去にその場所で起こった暴力行為の音が再現されるとその音と共に封じ込められた記憶を感じることができる不思議な能力を持つことになった青年ハリー・ウィルクスが、その能力がもたらす恐怖に悩みながら、ガールフレンドの父親が関与する殺人事件の真相を探る青春ミステリー小説。
前半は、暴力行為が過去に行われた場所にいるだけでその現場の映像が再現される恐怖のため、消極的になっていくハリーの悩みと、ハリーを力づけてくれる美貌の富豪の娘タリア、謎のアル中武道家タッドとの交流で話が進行していきます。このあたり、コンプレックスを抱えた青年の成長を描く青春小説です。コンプレックスのタイプが変わっているだけで。金持ちの娘で美人で多数の男を侍らせながら、貧乏で消極的なハリーを恋人扱いして肉体関係を持ち続けるタリアの行動は、不思議です。単なる気まぐれ・戯れなのか。作者の気まぐれ・読者サービスなのか。
後半は、ハリーの幼なじみで警官になったケイラが、ハリーと恋仲になりケイラの父の死の真相を、ハリーの能力を利用して解明しようとして、ハリーたちが事件に巻き込まれていくミステリーになります。
ミステリーとしてはあまりひねってなくて、どんどんピンチに追い込まれては行きますが、まぁ結末は予想できますので、ミステリーというよりはどちらかといえば冒険もの・アクションものというべきかも知れません。
男性読者が読んで、まぁ超美人とも幼なじみともHできてよかったねというところでしょうか。
原題:LOST ECHOES
ジョー・R・ランズデール 訳:北野寿美枝
ハヤカワ・ミステリ文庫 2008年5月15日発行 (原書は2007年)
前半は、暴力行為が過去に行われた場所にいるだけでその現場の映像が再現される恐怖のため、消極的になっていくハリーの悩みと、ハリーを力づけてくれる美貌の富豪の娘タリア、謎のアル中武道家タッドとの交流で話が進行していきます。このあたり、コンプレックスを抱えた青年の成長を描く青春小説です。コンプレックスのタイプが変わっているだけで。金持ちの娘で美人で多数の男を侍らせながら、貧乏で消極的なハリーを恋人扱いして肉体関係を持ち続けるタリアの行動は、不思議です。単なる気まぐれ・戯れなのか。作者の気まぐれ・読者サービスなのか。
後半は、ハリーの幼なじみで警官になったケイラが、ハリーと恋仲になりケイラの父の死の真相を、ハリーの能力を利用して解明しようとして、ハリーたちが事件に巻き込まれていくミステリーになります。
ミステリーとしてはあまりひねってなくて、どんどんピンチに追い込まれては行きますが、まぁ結末は予想できますので、ミステリーというよりはどちらかといえば冒険もの・アクションものというべきかも知れません。
男性読者が読んで、まぁ超美人とも幼なじみともHできてよかったねというところでしょうか。
原題:LOST ECHOES
ジョー・R・ランズデール 訳:北野寿美枝
ハヤカワ・ミステリ文庫 2008年5月15日発行 (原書は2007年)