クレジット・サラ金相談の現場をリードする地方自治体の担当者、弁護士らの活動と、消費者金融業界の工作や御用学者、それに呼応する国会議員の規制緩和派のせめぎ合いを、2006年貸金業法改正に至る経緯を中心にレポートした本。
普通の主婦が借金地獄に陥り、借金返済マシンへと変わっていく様子と自治体の相談現場のレポートが最初に置かれ、わかりやすく読めます。
貸金業法改正の経緯では、外資系消費者金融の意を受けた在日アメリカ商工会議所(ACCJ)の金利規制の厳しいドイツ・フランスと規制緩和されたアメリカ・イギリスを比較してドイツ・フランスの方がヤミ金融の貸付が多いとかドイツ・フランスでは名目的な金利は安くても実際のコストは高くなる可能性があるなどとした資料の嘘を、消費者側弁護士から期限付き公務員として金融庁担当者となっていた森雅子課長補佐が現地調査で暴いていくところが圧巻です。
そして、より規制緩和された韓国で日本資本の消費者金融が暴利をむさぼる姿、広告主タブーで消費者金融の問題点を報道できないマスコミの姿などが描かれています。
それぞれの話題への踏み込みは深くありませんが、コンパクトに問題点と現状を知るにはいいかなと思います。
横田一 岩波書店 2008年3月27日発行
普通の主婦が借金地獄に陥り、借金返済マシンへと変わっていく様子と自治体の相談現場のレポートが最初に置かれ、わかりやすく読めます。
貸金業法改正の経緯では、外資系消費者金融の意を受けた在日アメリカ商工会議所(ACCJ)の金利規制の厳しいドイツ・フランスと規制緩和されたアメリカ・イギリスを比較してドイツ・フランスの方がヤミ金融の貸付が多いとかドイツ・フランスでは名目的な金利は安くても実際のコストは高くなる可能性があるなどとした資料の嘘を、消費者側弁護士から期限付き公務員として金融庁担当者となっていた森雅子課長補佐が現地調査で暴いていくところが圧巻です。
そして、より規制緩和された韓国で日本資本の消費者金融が暴利をむさぼる姿、広告主タブーで消費者金融の問題点を報道できないマスコミの姿などが描かれています。
それぞれの話題への踏み込みは深くありませんが、コンパクトに問題点と現状を知るにはいいかなと思います。
横田一 岩波書店 2008年3月27日発行