宇宙論について、ノンフィクション作家の立場から、初心者向けに噛み砕いた解説を試みた本。
素人に親しみを持たせようという意図はわかるのですが、「不思議なナビゲーター」の宇宙からやってきたコスモくんとか、コスモくんとのやりとりの「story」はやり過ぎというか、子どもじみたというか子どもだましというか、しらけました。
それでも、本文は、相当新しいことも含めて幅広い分野について、わかりやすく書かれています。
太陽系の惑星や衛星の表面にある水の多くは、彗星によってもたらされたと考えられているが、太陽風の陽子(水素原子核)が酸化物の形で存在する酸素と衝突して水ができている可能性がある(30~31ページ)とか、恒星の中での核融合で作られる元素は鉄までで金やプラチナやウランなどの鉄より重い元素は超新星爆発のエネルギーで一気に作り出されて宇宙空間にばらまかれたのかも(133~134ページ)とか、彗星自体や彗星が軌道上に残したチリからはメタンやメタノール、ホルムアルデヒドなどの有機化合物やグリシンなどのアミノ酸が見つかっておりこれらの有機物が地球上にゆっくりと降下してきて生命の元になったのではという考えが有力になっている(33~34ページ、88~92ページ)など、地球上の物質の起源や生命の誕生がらみの話が、私には興味深く読めました。
暗黒物質とか暗黒エネルギーとか超ひも理論とかは、読んでもよくわかりませんが、わからないということがわかったというレベルで満足すべき問題なのでしょう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaeru_en3.gif)
細川博昭 WAVE出版 2013年3月4日発行
素人に親しみを持たせようという意図はわかるのですが、「不思議なナビゲーター」の宇宙からやってきたコスモくんとか、コスモくんとのやりとりの「story」はやり過ぎというか、子どもじみたというか子どもだましというか、しらけました。
それでも、本文は、相当新しいことも含めて幅広い分野について、わかりやすく書かれています。
太陽系の惑星や衛星の表面にある水の多くは、彗星によってもたらされたと考えられているが、太陽風の陽子(水素原子核)が酸化物の形で存在する酸素と衝突して水ができている可能性がある(30~31ページ)とか、恒星の中での核融合で作られる元素は鉄までで金やプラチナやウランなどの鉄より重い元素は超新星爆発のエネルギーで一気に作り出されて宇宙空間にばらまかれたのかも(133~134ページ)とか、彗星自体や彗星が軌道上に残したチリからはメタンやメタノール、ホルムアルデヒドなどの有機化合物やグリシンなどのアミノ酸が見つかっておりこれらの有機物が地球上にゆっくりと降下してきて生命の元になったのではという考えが有力になっている(33~34ページ、88~92ページ)など、地球上の物質の起源や生命の誕生がらみの話が、私には興味深く読めました。
暗黒物質とか暗黒エネルギーとか超ひも理論とかは、読んでもよくわかりませんが、わからないということがわかったというレベルで満足すべき問題なのでしょう。
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細川博昭 WAVE出版 2013年3月4日発行