会社を辞めて無職になった洞口が、大学の映画研究会の後輩大川を12年ぶりに呼び出してあてどもなく歩いているうちに衝動的に2万8500円のすき焼き鍋を買ってしまい、同じく映画研究会の同級生で元カノの村田京子を呼び出して「凄いスキヤキ」をしようと誘い、行きがかりで京子の同僚の遠藤楓も混じって4人で小田原にドライブに出かけたという展開で大学時代の想い出が呼び覚まされるくたびれ社会人ノスタルジー小説。
うじうじした性格の男2人と大学時代の関係もあり迷い戸惑う京子、さっぱりした対応ながら友達ができないことを後ろめたく思う楓の組み合わせで、不器用に優柔不断にけだるく進み、まぁ社会人の人生なんてドラマみたいに派手だったりうまく行ったりはしないけど、そこそこうれしい日もあるかもというくらいの読後感でした。
作者自身が監督して映画化され、2013年11月23日にその映画が封切りというタイミングで発売され、表紙カバーは映画のスキヤキのシーンのスチール写真で構成されているのですが、小説の中のスキヤキとかなりイメージが違います。作者自身が監督だから映画でどう変えてもいいんでしょうけど、小説の表紙カバーはそういう小説の中身と違う写真はやめて欲しいなぁ。
しかし、封切り直前の映画の原作本って、ふつう図書館では全部貸出中で予約多数だと思うんですが、書架にあってそのまま借りられました。それで東京23区の区立図書館の貸出・予約状況をチェックしてみたら、所蔵が21館で、うち予約者ありは4館、全部貸出中だけど予約者なしが4館。6割の区立図書館で、予約しなくても図書館の開架に在庫中ですぐ借りられる状態。この状況からすると、映画の興行成績はかなり厳しそう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaeru_shock2.gif)
前田司郎 集英社 2013年10月10日発行
「すばる」2012年9月号~2013年5月号
うじうじした性格の男2人と大学時代の関係もあり迷い戸惑う京子、さっぱりした対応ながら友達ができないことを後ろめたく思う楓の組み合わせで、不器用に優柔不断にけだるく進み、まぁ社会人の人生なんてドラマみたいに派手だったりうまく行ったりはしないけど、そこそこうれしい日もあるかもというくらいの読後感でした。
作者自身が監督して映画化され、2013年11月23日にその映画が封切りというタイミングで発売され、表紙カバーは映画のスキヤキのシーンのスチール写真で構成されているのですが、小説の中のスキヤキとかなりイメージが違います。作者自身が監督だから映画でどう変えてもいいんでしょうけど、小説の表紙カバーはそういう小説の中身と違う写真はやめて欲しいなぁ。
しかし、封切り直前の映画の原作本って、ふつう図書館では全部貸出中で予約多数だと思うんですが、書架にあってそのまま借りられました。それで東京23区の区立図書館の貸出・予約状況をチェックしてみたら、所蔵が21館で、うち予約者ありは4館、全部貸出中だけど予約者なしが4館。6割の区立図書館で、予約しなくても図書館の開架に在庫中ですぐ借りられる状態。この状況からすると、映画の興行成績はかなり厳しそう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaeru_shock2.gif)
前田司郎 集英社 2013年10月10日発行
「すばる」2012年9月号~2013年5月号