伊東良徳の超乱読読書日記

雑食・雑読宣言:専門書からHな小説まで、手当たり次第。目標は年間300冊。2022年から3年連続目標達成!

絶景の成り立ちを学ぶ

2022-05-14 12:20:24 | 自然科学・工学系
 インスタ映えする世界各地の絶景について、それができたり出現する構造・原因を解説した本。
 グランドキャニオンやギアナ高地等の大規模な造山運動と浸食による地形についてはさまざまな本で読みましたが、この本では恒常的に「ある」絶景だけでなくて変動しつつ出現するものも紹介されていて、そちらが目新しい感じです。
 アタカマ砂漠が数年に一度「花咲く砂漠」になる(108~111ページ)話など、私にはただ世界で最も乾燥した砂漠(プレインカのミイラ文化を育んだ)という認識のアタカマ砂漠でエルニーニョの時には大量の降雨があって一斉に花が咲くと聞くと驚きで、108~109ページの写真などショッキングでした。
 ワイトモ洞窟の天井の銀河のような光の帯の正体。「ツチボタル」と呼ばれる正式名称は「ヒカリキノコバエ」という「実は蚊の一種」(124ページ)って、いったい何なんだと思う。何故にそういうややこしい名がつくのでしょう。
 それぞれの説明が見開き2ページ、多くても4ページなので、踏み込んだ説明はなされませんが、美しい写真を見ながらほどほどに納得できて知的好奇心を刺激される本です。


山口耕生 世界文化社 2022年2月20日発行
コメント
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