伊東良徳の超乱読読書日記

雑食・雑読宣言:専門書からHな小説まで、手当たり次第。目標は年間300冊。2022年から3年連続目標達成!

これってヤラセじゃないですか?

2022-05-19 21:37:09 | 小説
 情熱的でまっすぐな大城了と天才的な企画力を持つが人前で話せない乙木花史のコンビ(園原一二三)が放送作家として育っていく放送業界青春小説。「これでは数字が取れません」の続編。
 シリーズ2作目のこの作品は、音楽番組を舞台に、26歳にして音楽番組では圧倒的な評価を得ている凄腕放送作家宝生真奏との対立が軸となります。
 2作続けて、凄腕の放送作家ながら本人は自分には才能がないとコンプレックスを持ち本当にやりたいことを抑えて数字をたたき出していて、それが暗黒面を作っていたが、大城の「純粋な熱さ」にほだされるという展開で、読み味はいいと思いますが、このパターンで続けられるのかなという疑問を持ちました。
 才能とは何か、その仕事が好きということの意味の問いかけも通しテーマのように思え、考えさせられます。


望月拓海 講談社文庫タイガ 2021年11月16日発行(文庫書き下ろし)
コメント
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