引き続きペーター・レーゼルの演奏で聴いている。
和田真由子の解説は以下のようになっていた。
・パガニーニの主題による変奏曲(作品35)
1862年、ブラームスは生活の本拠をウィーンに移した。彼は、ここで出会った名ピアニスト、カール・タウジヒ(1841~1871)の技巧に、完全に魅了された。彼はブラームスと正反対と言えるくらいに性格が違っていたが、二人はすぐに意気投合し、一緒に演奏や議論を楽しんだ。
ブラームスはシューマンの作品3と作品10、リストの〈パガニーニの主題による練習曲〉の先例をみるにつけ、自分もそういう練習曲をつくってみようとも考えていた。そこに、このタウジヒが、パガニーニの主題による華やかな変奏曲をかかないか、とブラームスに提案したことが、作曲の動機となった。
この作品35の変奏曲は、各14の変奏からなる2冊のものとなっており、合計28の変奏がある。各変奏ごとに演奏技巧上の問題をつぎつぎと提示しており、技巧的に至難ともいえる練習曲である。ブラームスは、この曲に、「精巧な指のためのピアノの練習曲」と記した。主題は2冊ともパガニーニの無伴奏ヴァイオリンのためのカプリス第24番イ短調からとられている。
ブラームス29歳の時のこの作品はとても有名である。リストの「パガニーニの主題による練習曲」と合わせて、私もこれまで幾度も聴く機会があった。懐かしい曲だ。
ブラームスという作曲家の「変奏曲」の手腕の素晴らしさに驚嘆する。変奏曲といえば、ハイドンの主題による変奏曲、そして忘れられないのは第4番シンフォニーの第4楽章。
近いうちにこの2曲も聞きたくなった。
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