Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

いやな気分

2014年05月15日 21時21分26秒 | 日記風&ささやかな思索・批評
 本日は、先日島根県の物産館で購入したトビウオの干物を食べた。トビウオの干物は初めて口に入れた。これまで煮つけや塩焼きは食べたことがあるのだが、そしていづれも八丈島・下田・館山と太平洋側の地の旅館で食べた。日本海で取れたトビウオというのも初めてであった。
 身が締まっていてとてもおいしい。私には適度な歯ごたえである。トビウオの旨みと思われる味を十分に感じた。皮がとても粘り気というか弾力があり、これも美味しかった。丁寧に身をほぐしながらゆっくりと食べたい魚である。また購入しに行きたいと思った。

 しかし夕食時に点けたテレビはいづれも、安倍晋三の記者会見ばかり。「密接な関係にある他国を守るために武力を使う集団的自衛権について、「与党協議の結果に基づき、憲法解釈の変更が必要と判断されれば、改正すべき法制の基本的方向性を閣議決定していく」」との内容に今更ながら腹が立って、せっかくの食事が楽しくなくなった。
 憲法解釈の変更、最高裁判断の憲法判断の変更が、「閣議決定」でなされるならば、三権分立を否定することにならないわけが無い。また「集団自衛権」発動で第一線に連れていかれる人間は「法」に基づく「解釈変更」ではなく「閣議決定」判断で行かされるのである。あまりにひどい話ではないか。
 今の憲法が「アメリカなどの連合国の押しつけだから、改憲を。せめて独自の軍を!」という人は、今回の変更が決して安倍晋三の日本の独自の解釈による変更ではなく、アメリカの世界戦略の変更と要請に基づく安倍晋三なりの回答であることを無視している。私は一方的な対米従属論というのには異論があるが、アメリカの世界戦略を無視して世界の状況は語ることはできないことは確かな現実である。その中で欧米も日本もお互いにひしめき合いながらその独自の地位を確保しようともがいている。安倍の判断は、見方によってはアメリカの世界戦略の手のひらの中で踊らされているともいえる。
 「積極的平和主義」なんて云っているが、それならば是非とも「軍隊を持たない積極的な平和外交」を推進してもらいたいと切に望みたいものである。それしか日本の外交が生きる道はないのではないか。軍事力による誇りよりも「軍事力に頼らない誇り」が気高い。

 たまたまある人から、戦時中に徴兵された人の家族にあてた手紙の解読を依頼され、その解読が終わったばかりであった。妻と歩き始めたばかりの子供のことを心配する手紙の内容を読み解いて、この記者会見のニュースを聞くととても暗い気持ちになる。



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「MY duo 2014 井上雅之 高木彩」展

2014年05月15日 11時16分16秒 | 読書


 ご案内をいただきました、「MY duo 2014 井上雅之 高木彩」展。

会場:Shounsandai MY Gallery(六本木栄ビル3階)
      地下鉄「六本木」駅又は「乃木坂」駅徒歩3~5分
会期:5月21日(水)~6月2日(月)  5月27日(火)は休廊日
12時~19時(最終日は17時まで)



 私は井上雅之さんのファンである。2月の銀座で開催された個展にもお邪魔させてもらった。

 今回は、「井上雅之、高木彩」のお二人の展示で、30号以下の小品展と案内状に書かれている。

 私は今回も是非訪れてみたい。作品の制作にあたってのお話を聞かせてもらうのが楽しみである。勉強になる好い機会である。





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そっと雨が降り始めた

2014年05月15日 02時31分23秒 | 日記風&ささやかな思索・批評
 先ほどから我が家の周囲で、雨が降り始めた。微かに、しかししっかりと降っている。いつの間にか、雨がそっと忍び寄って来て、静かな音を携えてきた。
 電気を消して、少しぬるめの風呂に浸かって夜の音を聞いていると、忍び寄る雨の音が耳に入ってきた。さすがに団地の中は音がしなくなっている時間である。

 風呂に入る前、0時半から1時まで、団地の外回りを一周してきた。約3000歩ほど速足で歩いた。その時は雨の気配などまったくなかったのだが‥。
 尾根道に至る登り坂を割増料金を示す緑色の表示のタクシーが時々行き交い、酔った客を降ろしてはまた急いで横浜駅方面に引き返していく。疲れた顔の中年のサラリーマンがタクシーを降りて、足を引きずって闇夜に消えていく。
 甲高い靴音をたてて若い女性が前かがみになってこちらに向かってくる。覗き込んでいる携帯電話の明かりがボーッと浮かび上がる。照らされた顔だけが闇の中に漂っている。彼女の周囲には何も存在しないように。
 点在するスナックから乏しい明かりがこぼれ、ドアー越しに明るい笑い声と歌声が聞こえていた。
 団地の外周では、タクシーはまだ忙しい。携帯電話が連れてくる甲高い靴音はもうおさまっているだろうか。スナックの嬌声は扉からこぼれているのだろうか。

 今の時期、この時間に音を出すのは人間だけのようだ。虫も鳴かない。若葉も雨が降らない限り音を発しない。その若葉に雨があたって出す音は、新緑にふさわしく音を吸い取るような響きの少ない音である。雨音はこれ見よがしには聞こえてこない。遠慮深いのだ。

 そんな音に耳を澄ませていたい。夜明け前の電車の音を吸い取ってほしい、朝の時間をとめてほしい。




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