前作「ポー川のひかり」はちょっといただけないかなあとも思ったが、今回はしっかりと作ってある。でも、廃教会に難民者がなだれ込み、さあどうするかっていう話、これに近い話を最近映画で見た記憶がある。オルミにとっては自信作なんだろうなあ。
僕が一番感心したのは全編を彩る濃淡を意識した絵画的映像。この色彩はどこから出すんだろう、とても美しくてほれぼれする。映像を見ているだけでゾクゾクする。彼の映画ってこれ . . . 本文を読む
最近こういうシニア向け終末映画が多いですなあ。それを目当てに行ったわけではございませんが、まあなかなかほろりとさせる明るい映画でごわした。
介護をロボットになあ、なんてこれほどの高性能でしたら介護ロボットもなかなかいけると思いましたが、ちょっと泣かせます。
これがアメリカ映画。なんと不思議なド・メルヘン調でしょう。題名からは北欧あたりの映画だと最初は思いました。
俳優陣がしっかりしてるんです . . . 本文を読む
作家にとって処女作というのはあらゆる意味で大変意義のあるものであり、その人のすべてが入っていると言われている。という視点から、A・ジョリーのこの作品はずいぶんと期待外れのような気がする。
題材はとても注目されるものである。サラエボにおいて何故長期にわたり内戦が続いたのか、一般人にも興味のあることである。しかも、オリンピックの開催された都市である。少なくともチトー大統領時代においては安定していたと . . . 本文を読む
こんな感覚の鋭い演劇を見るのはほんと久しぶり。2,3年前「悪い芝居」を1作だけ見、ちょっと相容れない思いがあり、離れていました。でも本作を見て当時のその思いは、何だったんだろう、メチャいいではないか。どちらかというと、今風でない演劇作りに僕はすこぶるうれしいし、それを志向しているのが若い人だというのにさらに感心する。
冒頭のセックスがらみのアッと思うシーンといい、終盤の急に出てくる愛撫シーンとい . . . 本文を読む
ストーリーを辿っていくと重い話になりそうだが、そこはさすが加藤健一、二人芝居でありながらぐっと押さえて渋く、年齢の差を感じさせない絶妙な脚本と相まって、会話も明るく、またピュアで強い作品となった。
ミッチ役の若者が長身でスレンダー。まさに風貌も外国人めいており、てきぱきしてかっこいい。この役者が健一さんの息子さんと聞くから驚いた。見た目からは想像できないほど、お父さんと違い過ぎる。それほど現代的 . . . 本文を読む