最近のギドクはかなり変わってきたかなあ。というよりもう映画ではやることがないのか、彼の持つ本源から夢遊しているかのようである。本人は真剣でも他人から見れば戯言なんてことあります。そんな感覚でしょうか、、。
ただこの映画、全くセリフがないのに映像と音響だけで観客をぐいぐい引っ張ってゆくその演出力は大したものです。たまげました。さすがギドクです。
でも、こじつけたように(起承転結を意識して?)仏教を持ってきて、悟りの世界にいざなうかのようなラストはやはりずるい。(この感覚は前作「嘆きのピエタ」にも言えますが)イケマセン。
この生きる本源たる性欲の根源を知りたいなんて、もうすっかり放浪しちゃったトリアーに任せたらどうなの、と長年ギドクを見てきた一ファンは言いたい!やはり彼には映画的美学(ロマン)が一番似合うのだ。(もうそんなの、見限ったのかもしれませんが)
次作に期待。
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