面白く、ミステリーという魅惑的な読み物をさらに新しく読ませてくれる深木作品。今回もあっと驚く設定で、少々度肝を抜きますが、でも今回だけは現実からかなり遊離してしまっている気がします。ラストに続く下りはちょっとあまりにあまりだ、という印象でした。
深木作品も最初のころに比べると随分と荒くなってきている感じで、忙しいのかな、分からないけど、綿密に作品構成を考えていない気もします。
この主人公、樹来君は小学生の時から我々ファンは知っている。とても面白い短編集であった。その彼も大学生になり、しかしあの、ジイジとの関係も全くそのままである。けれど、この大切な主人公たちも、この作品では魅力が薄れている気もしないではない。何故かなあ、分からないけれど、短編では秀逸だけど、長編ではそうはいかないという話もよく聞く。このパターンかなあ、、。
でもシリーズ化は期待したいと思う。
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