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地球でたったふたり (2007/日)(内田英治) 70点

2008-12-30 20:39:02 | 映画遍歴
題名は少々大げさそうですが、まあ少女のいたいけな気持からは分からないではありません。肝心の親からあれだけ虐げられれば血もつながらない二人が寄り添って生きる気持ちは分かります。

でも、二人が家出するまでは、ひたっと耳をすぼめるぐらい描写が緊密でなかなかリアリティがある素晴らしい映像だったのに、新宿以降の描写が凡庸なんですね。

まず彼女たちを守る中年やくざの心境が説明されていない。感覚的なものでもいいから描写がほしかった。ラストでそれが明かされると思っていたら肩すかしだった。どうも彼女たちが父親になってほしかった人間にまで飾り的な描写だったようだ。

あと、2丁目の気のいいママも掘り下げられてはいない。逆に面白かったのは最初の暴力パパと2代目若大将の不気味さぐらいか。

まだまだ荒々しい映画作りだが、でも前半の際立ちぶりは才能がある証拠だ。次作に期待したい。

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