この作品は主演二人の共演に狙いがあると思う。前半は単なる村人の一員として振る舞う男を疑うホームズ役としての【金城武】に重点が置かれ、後半は素性がばれた【ドニー・イェン】の静から動に変貌するその鮮やかさに目を開く思い。
となるとどう考えても動の【ドニー・イェン】に注目が移行するのは致し方ないところ。 こればかりはカンフー映画だから仕方がないのだよ。と言っても西洋で「シャーロックホームズ」が当たっていることを【ピーター・チャン】が無視できるはずもなく、折衷の映画が誕生したわけではないだろうか。
最初から分が悪いのは【金城武】もよくよく承知のことだと思われる。【ドニー・イェン】が静から動へと変身するに対して【金城武】は静から静のままなのだ。よほどの演出力と演技力を持ってしないと彼には対抗出来ないはず。結果はやはり予想通り、【ドニー・イェン】の勝ちと言えようか。
でもこの映画、ラスト、ただ左腕を落としただけであれほどの結束の固い血族から逃れて、本当に安住たる生活ができるのだろうか、と疑問。甘いのか、それともパーツ2があるのか。ホームズ君の方は十分シリーズ化が出来る設定ではあるものの、最後魂が遊離しちゃっていたよね。通常これは死を意味するものなんだが、、。
まあ、2時間ミステリーとカンフーを堪能できる作品でした。1800円は高くはないです。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます