パガニーニって知ってそうでそれほど知らない音楽家だ。残っている曲も少なく、一方で狂気のヴァイオリニストって、またそんな題名付けて、と思っていたら、、
彼はあまりに巧み過ぎて悪魔に魂を売ったヴァイオリニストだと当時は真剣に思われていたようです。演奏会でもクラシック風の静かな雰囲気ではなく、まるでロックコンサートのように若い女性が失神までしてる。なんと今のクラシックコンサートと違うことよ、と面白い。
とか、結構、音楽史を知る上でもとても楽しい映画でしたが、ふと周囲を見ると女性ばかりの観客者。なるほど主演のデヴィッド・ギャレット 目当てなのか、それともたまたま映画館がレディースディだったからなのだろうか、彼女たちの熱気は大したものでありました。
話はある天才肌ヴァイオリニストの一生を走馬灯のように駆け抜けた伝記映画だと思えば、そこそこ見られる作品となっている。でもそれほど深くはないのが少し物足りないのです。
マネージャーの企みなんかも結構面白かったが、その行為自体に何かを感じるものでもなく、ちょっとした肩透かしにあった感もある。ロンドンでの若い娘との純愛はなかなかのものではあったが、彼女がそれほど未成年とも思えず、なんか僕一人置いてけぼりを食った感じもする。
ただ彼女とのアンコールでのアリアはとても素晴らしく、この世にこんな名曲がまだ残されていたのかとわが耳を疑うばかり。やはり音楽は素晴らしい。こんな感想ってこの映画では不必要なんだけどね。
映画を見終わってエンドクレジット見てたら、ヘルムート・バーガーなる名前を見つける。よくヴィスコンティの映画に出ていた俳優だ。でも皆目分からなかった。もうあれから40年半ば。年の頃はもう70歳ぐらいか。うーん、人のことは言えないぞ。
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